理系Sの牝奴隷には言えない話
元、”御主人様”だったvetのSMに関するいろんな話。
はじめに

 いらっしゃいませ、とでも書くべきだろうか。とにかく、あなたが見に来てくれたことは素直に嬉しい。ありがとう。

 このブログはSM、男女の主従関係に関することを主に取り上げて書いている。なので少しアブノーマルだ。だから、初めてこのブログを訪れた人は、右側の欄の”このブログについて”をまずは読んで、それに同意できた場合のみ、読み進めて欲しい。

 また、このブログ、少々ややこしい構成になっている。そのあたりも説明してあるので、それも理解してから読んでもらえればと思う。説明を読んで問題がなければ、二度目以降からは以下のエントリーを好きなように読んでもらえればそれでOK。

 AVや他の本格的なSM系サイトなどとは、多少違った視点からのSMの世界を知ってもらえれば、幸いだ。特に読者を指定するつもりはないが、御主人様を探しているM女などにはSMの実態を知るということで、参考になるのではないかと思うので、御主人様を選ぶ前に、SMの世界に飛び込む前に読んでもらえれば嬉しく思う。

 私への意見や質問、相談、その他の話などがある場合には、右側の欄の中段あたりにある”管理人、vet宛メール”のところのリンクから、メールフォームにいき、メールを送っていただければと思う。メールフォームは2つ用意してあるが、どちらから送ってくださっても構わない。また、各エントリーのコメント欄に書いてくださってもいいので、気軽に話しかけてくれればと思う。


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「なんだ、お前、そこに居たのか」

「なんで、人並みの女みたいなことを、考えてる?」

「尽くせ。お前は、それしかすることないんだからな」

「今日は、本当に暇だったから、呼び出してみただけだ」



久しぶりに思い出した、御主人様として、奴隷に言った言葉。

ノーマルな男女関係の言葉として考えると、あまりにひどい。

でも、こういう言葉を、奴隷を持っていた頃は、普通に使っていた。

これでも、まだ、調教中の言葉ではないから、ましな方だ。

調教などをしていない時、普通に部屋やホテルで過ごしていたとき、道を一緒に歩きながら、食事をしながら、話をしていたとき、そんな何気ない会話の中に出てきた言葉。

これが、私の主従感というか、奴隷に対する態度の表し方の一つだった。

”お前は、奴隷という、人以下の存在だ”

なんてことを、奴隷の意識に植え付けたいと思っていた。

”人以下の存在”とか、”最底辺の物”とか、”ただの穴”とか、これは、ものすごくベタな表現方法で、私自身、今、こうしてブログに書いていると、ちょっと苦笑する。

でも、私の欲求というか、私と奴隷との関係というのは、こういう立場の差があることを前提としていたし、それは絶対のものであり、そこから、上で書いたような言葉が出てくる。

そんな言葉を奴隷に告げること、その時、奴隷を完全に下に見ている状況、また、それを聞き、困惑したり、泣いたり、喜んだり、その時々、その奴隷ごとにも違うが、様々な表情や態度を鑑賞するのが、なんとも言えない私の楽しみであった。

主従関係の醍醐味の一つでもあった。

こういうことの前提として、奴隷のことを、”人以下の存在”と、私の主従関係では規定していたのだが、同時に、その存在が、必要不可欠のものでもあった。

人以下だろうが、最底辺だろうが、ただの穴だろうが、所有物であろうが、ゴミであろうが…。

その存在がどんなに卑しいものであったとしても、というよりも、卑しいものであればあるほど、私にとっては、必要な存在になる。

そういう存在であることを受け入れ、さらにそれを喜び、またそこに居場所を見出す、そんな奴隷がいること。

それが、私の幸せだった。

どんなに卑しい存在だと、蔑んだとしても、その存在は、私にとっては至高のものだ。

私は、そんな最底辺の存在になった奴隷のことが、最高に好きだった。

小さい子供が、初めてクレヨンを持って書いた、落書きのような、絵。

何が書いてあるのか、全くわからないもの。

多くの人にとって、それはおそらく価値の無いものだが、その子の親や、その周囲の人達にとって、それは、かけがえのない価値のある物。

親も、その絵に、美術的な価値があるとは思っていないと思うが、そんなことは、どうでもいいのだと思う。意識すらしていない。

その子が初めて書いた絵、ということに、美術的価値など関係ない、絶対的な価値があるのだろうと思う。

美術的価値の無いもの。

つまり、世間一般の物差しで見た時に、最低の価値しかないもの。

でも、ある特定の人にとっては、何物にも代えがたい価値を発揮するもの。

私にとって、奴隷の価値っていうのは、そういうものかもしれない。

「お前は価値が無い」とか、「最底辺のもの」だとか、ひたすらに価値を落とすようなことを言い、奴隷にもそれを意識させ、自覚させる。

自分に価値があると思っている女の価値を徹底的に、貶める。

自分に価値が無いと思っていても、さらに貶める。

でも、一方で、そんな「価値の無いもの」になった奴隷、卑しく蔑まれる存在になればなるほどに、私の中では、本当に大きく、不可欠な存在になったのだろうと思う。

私の大切な宝物だった。

なんだか、矛盾したことを書いている気がしてきたが、私が奴隷に向けていた思いの一つはこういうことだ。

テーマ:SM・拷問・調教・凌辱  - ジャンル:アダルト


奴隷の一生懸命さというのは、尊いものだ。

一生懸命な奴隷は、可愛いと思うし、私に、満足感を与えてくれる大きな要因でもあったと思う。

今回は、そういう話。


奴隷になっている方や、奴隷になろうとしているM女の方から、「御主人様に好かれる(捨てられないようにする、奴隷にしてもらえるようにする)にはどうしたらいいか?」というような内容のご質問をいただくことが、それなりにある。

文脈から、質問をくださった、奴隷の方や、M女の方が求めている答えは、具体的な技術とか、奴隷としての振る舞い方などを、教えてほしいということであるように感じるのだが、

私が、奴隷に求め、また、奴隷にするかどうかを、考える時に重視したのは、そういう具体的な事柄よりも、奴隷の気持ちの持ちようだったように思う。

奴隷を持っていた頃も、少なからずそうだったと思うし、今、奴隷を持つことを考えるとしてもおそらくこの比重はかなり高い。

それは、主従関係を結び、奴隷を、”奴隷”にしていく過程を考えると、特にそうだなと思える。


私の場合、ではあるが、奴隷が、”私の奴隷”になるには、時間がかかる。

「主従関係を結びました」という瞬間から、M女は、奴隷になる。

それは確かだ。

だが、私にとって快適に使える奴隷かどうか?ということで考えるなら、この段階では、違う。

奴隷にしたM女が、私にしっくり合う道具、私のことをちゃんと理解し、私のための奴隷として私が満足するように振る舞える状態に、一朝一夕でなれるとは、そもそも、私は思っていない。

それは、誰の奴隷にもなったことがない奴隷初心者のM女は、もちろんそうなのだけれども、奴隷経験者であっても、私の奴隷になったなら、私に合うように、カスタマイズするわけだから、あまり変わらないと思っている。

そして、何よりも、奴隷が、できないことが多いと、私は楽しかった。

私の前で、性技や私が望んでいることを、うまくやることができず、醜態を晒したり、粗相をする姿に、私は奴隷を追い詰める口実を見出していく。

もちろん、もっと理不尽に追い詰めても、全く構わないのだが、私の性格からして、奴隷に非があって、それを口実にして、追い詰めるというのが、もっとも納得でき、気持ちが良く、楽しかった。

だから、奴隷に、最初から、なんでもスマートにこなされてしまうと、逆に、面白くなかったりする。

我ながら、ひねくれた人間だと思うが、私というのは、そういうものだ。

これを勝手に、他の御主人様も同様だと、拡張して考えていいのかどうかは分からないが、御主人様、というのは、こういうことを思っていたりすることもある。

だから、御主人様が、奴隷に求めているもの、というのは、最初は、プレイの技術や、奴隷の作法ではなく、こういう部分も多いように思う。

フェラチオが上手いとか、男が気持ちよくなるようなツボを心得ているとか、いわゆる、セックス技術的なものや、

奴隷としての態度や、言葉遣い、立ち振る舞いが、できるとか、そういう、奴隷作法などを、

うまくこなせることは、少なくとも、私は、奴隷にした直後には、あまり望んでいなかった。

それは、調教をこなし、躾をして、徐々にできるようにさせていくものであると私は認識している。

もちろん、最初からできるから、ダメだとか、そんなことも思わないのだが、できたとしても、私は、私の奴隷にすべく、それを壊して、再構築するのだから、あまり変わらないと思っている。

だから、私は、セックス技術や、奴隷作法のことを、気にするくらいなら、私に合わせること、vetのためだけの奴隷になることに対して、一生懸命であることを、強く望んでいたと思う。

奴隷が、そういう、気持ちを持っているかどうか?

まずは、精神的な意味で、私の奴隷になっていこうとしているかどうか?

それが、そういった具体的な事柄よりも、重要視するところだと思う。

私は、私にしっくり来るように、私だけに合うように、奴隷に躾をすること自体も楽しむのだから。

その私の楽しみに対して、奴隷が真剣に取り組む気持ちを持つこと。

一生懸命であること、必死であること。

そこに、私は、奴隷の価値を大きく感じていたと思うし、そういう気持ちが奴隷から感じられると、自分の物として、手放したくないという思いは、やはり大きくなる。

必死についてくる奴隷は、かわいいものだ。


世の中の風潮としてもそうかもしれないし、私自身も、ある程度思っていることでもあるのだが、なんでもスマートにこなすことを、良しとする気持ちというのは、誰でも持っていると思う。

誰だって、失敗しないで上手くやりたいと思うのは自然だろう。

それが転じて、何度失敗しても、必死で頑張ることとか、ひたすらに邁進することとか、何か一つにこだわって、それを信じ抜くこととか、そういうのを、カッコ悪いと感じる思いは、多かれ、少なかれ、奴隷の中にもある。

それは普通のことだと私は思う。

ただ、そんな気持ちを持ちつつも、御主人様に付いて行こう、尽くしていこう、そして、自分を捧げていこうと思って、必死になっている奴隷は、私はとてもかわいいと思う。

そういう必死になること、というのは、時に、無様で、カッコ悪いなと思うのかもしれないし、「私、なにやってるんだろう…」という思いとも、紙一重なことかもしれない。

それに、必死でぶつかっていっても、御主人様の中には、それを軽く流して終わり、なんてことも、よくある。

私も、一生懸命に、やっている奴隷を褒めたいのに、褒めるのが恥ずかしいから、褒めずに無視したことなんかは、多々あるから。

でも、一生懸命に、御主人様を見て、一生懸命に、できることを考えて、一生懸命に、自分を捧げて尽くす、奴隷の姿は、とても美しいと、私は思う。

その一生懸命さが、たとえ空回りしていたとしても。

だから、もしも、御主人様に好かれたいと思うなら、そして、今の自分には、御主人様を喜ばせることのできる、性技も、奴隷としての作法も、なにも無いように感じて、不安があるのであれば、

無様でも、カッコ悪くてもいいから、御主人様に対して、何事にも、一生懸命になってみるというのは、一つ、大きな手段として、有効なのではないかなと、私は思う。

また、誰か意中の人がいて、その人の奴隷になりたいと思うなら、最初は、何もできなくてもいいから、少なくとも、一生懸命に尽くしたい、必死で付いて行きたいという、気持ちだけは、伝わるように、したらいいのではないかと思う。


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前回の続き


実は、ここからが、この話の本題だったりする。

そして、ちょっと下品な話になるので、注意してもらいたい。


いきなりだが、私は、胃腸があまり強くない。

酒に弱い上、胃腸が弱いという、なんとも、軟弱なやつなのだが、小さいころから、消化器系があまり強くないのは自覚している。

でも、食べるのも、飲むもの大好きだから、好きなもの、美味しいと思ったものは、限度なく食べるし、飲む。

そして、ひどいことになる。

お腹をよく下すのだ。

だから、正露丸と、深い仲だったりする。

ここでやっと、このエントリーの題名を、理解していただけたかと思う。

そう、こういうことなのだ。

大人になって、少しは、自制心も出てきて、おそらく、消化器系も多少の改善があったようで、正露丸が必要になる事態は、学生時代に比べると、かなり少なくなったのだが、それでも、たまに、そんなことになる。

この時、私はイチゴに目がくらんで、自制心を思いっきり失っていた。

そして、イチゴを食べ終わり、練乳の入った皿を返して、そこにあった椅子に座り、一休みして、10分もたったころ、私は、受付のおばちゃんにこう話しかけていた。

「トイレ、どこですか?」

と。

その農園のトイレは、外にあって、よく、工事現場とか、イベント会場なんかに置いてある、移動式の簡易トイレだった。

トイレのディテールなんて、その時の私には、もう、どうでもよく、とにかく、そこに駆け込んだ。

そして、出られなくなった。

これが、SMプレイの、監禁というやつだ。

というのは、嘘だ。

でも、檻もなければ、鎖も付いてないが、そこから出られない。

もう、情けなくて、涙が出そうだった。

しかも、奴隷の前、さらに言えば、イチゴ狩りに乗り気じゃない感じで来たのに、奴隷よりも明らかに楽しんで、食べまくった挙句、この有様。

御主人様としての、プライドはズタズタなのだが、それよりも、お腹のほうがズタズタで、どうにもならない。

トイレから、動けない。


どのくらい、トイレにいたのだろう?

かなりの長時間であったことは、確か。

なんとか、一通り済ませて、お腹が落ち着いた頃、やっと、監禁が解かれた。

もう、げっそりという感じで、ドアを開けて、外に出る。

陽の光が眩しかった。

そして、目の前に立っている、奴隷の姿も、眩しかった。

片方の手に、近くの自販機で買ったと思われる、ミネラルウォーター。

もう片方の手に、正露丸。

正露丸?

なんで、持ってる?

「御主人様、大丈夫ですか?」

「ああ…、まあ、な」

バツが悪い。悪すぎる。

しかも、奴隷が、正露丸を持っていることが気になって仕方がない。

でも、そんな私の疑問など、気にすることもなく、奴隷は、

「飲みますか?」

と、正露丸を勧めてくる。

なぜ、奴隷が持っているのか?という、疑問は疑問としてあるのだが、それよりも、またトイレに監禁される事態だけは避けたかったので、

「そうだな」

と言って、私は、正露丸を受け取り、ミネラルウォーターで、飲み込んだ。

少しホッとする。

私のように正露丸慣れしている人間は、あの強烈な匂いが、こういう時には、安心感を感じさせるものになるから、不思議だ。

偽薬というものがあるが、それに近いかもしれない。正露丸の薬効というのは、もちろんあるのだろうが、私はこの匂いを嗅いだだけで、なんとなく、お腹の調子が治るような気がする…。

まあ、そんなことはどうでもいいのだが、私にとって、正露丸という薬は、もはや、お守りみたいなものだと言えると思う。


そして、また、例の小屋に戻り、実家にイチゴを送る手配をしたりしてから、小屋を出た。

その時、おばちゃんが、

「お腹、大事にしなよ」

と言ってくれたのは、多分、心配してくれたからだと思うが、私には、辛いことに追い打ちをかけられたとしか思えなかった。

そして、車に戻って、なんとか、気持ちも、落ち着いてきたところで、奴隷に聞いてみた。

「お前、なんで、正露丸なんて、持っているんだ? お前も、すぐ腹痛になるタイプだったか?」

「私は、ならないですけれど…。御主人様、前に、ホテルで食べ過ぎて、正露丸、飲んでましたよね?」

「なんで知ってる?」

確かに、そういうことはあったのだ。でも、その時は、私は自分の鞄を持っていたから、そこから取り出して、密かに飲んだはずだ。

奴隷に見つからないようにしたはずだし、私が外に持ち歩いているのは、普通の正露丸ではなく、糖衣錠なので、あそこまで、強烈な匂いはしないはずなのだが。

「正露丸は、飲んだらわかりますよ」

「そうか?」

「御主人様の匂い、変わりますから」

多分、だが、糖衣錠でも、私の匂いとして、奴隷には分かるらしい。

その日は、奴隷を性処理に使ったから、かも知れない。

「だから、私、御主人様が、お腹が少し弱いのかなって思って。ご一緒させていただく時は、持ち歩くことにしたんです」

「…」

「今日、お役に立てて良かったです」

「…」

なんだか、嬉しそうにしている奴隷を見ながら、言い返す言葉が、なにも見つからなかった。

イチゴ狩りに行くという事、そして、私がお腹を壊すこと、そして最後に正露丸を取り出すことまで、全てが、奴隷の思惑通りのように思えて(もちろん、奴隷が私の体調不良を願ったとは思っていないが)、とても悔しかった。


御主人様は、奴隷をよく見ていなければいけないと思う。それは、奴隷を飼うなら、当然のことだ。

私は、奴隷に、「全てをさらけ出せ」と言って来た。

そして、奴隷は恥ずかしい姿なども、私の前に晒し、羞恥に震える。

また、奴隷の気持ちの面でも、いろいろなことを私に言ってきたと思う。

でも、奴隷も、御主人様のことを、よく見ている。

そして、奴隷も、御主人様のことを、知りたいと思っている。

だから、ほんの些細なことでも、見逃さずに、奴隷は、御主人様を知ろうとしている。

そのことを忘れてはいけない。

奴隷は、御主人様に従うことしかできない人形ではない。

もちろん、私は奴隷を、物や意志のない人形のように、私の好き勝手に扱うことが、ほとんどだが、奴隷にも、奴隷なりの考えがある。

奴隷としての、覚悟もあれば、奴隷として、どうありたいか?という想いも持っている。

どの奴隷も、そうだとは言わないが、私の奴隷は、私のことを知ろうとし、そして、この時の正露丸のように、私のために、できることをしようとしてくれていた。

それは、とても、ありがたいことだ。

でも、やっぱり、照れくさいものだ。

消化器系が弱いということは、あまり奴隷には知られたくなかった。

強い御主人様でいたいと思っていたから。

私のことをしっかり覚えろ、私の快楽や、快感や、快適のために尽くせ、なんて、調教の時にはよく言ったものだ。

でも、自分のことを、奴隷にさらけ出すのは、私は苦手だった。

これも矛盾しているのだが、その矛盾も含め、奴隷は私のことを理解してくれていたと思う。

その証の一つが、奴隷が私のために持っていた、この正露丸だった。

それは、今考えると、本当に幸せなことだったのだと思う。


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前回の続き。


奴隷に押し切られるように、イチゴ狩りに行くことが決まってから、一週間後。

私は、少し早起きして、奴隷と千葉に向かっていた。

連れて行け、とは言ったものの、車を運転していたのは私だ。

そして、奴隷が隣で、嬉しそうに、ナビをしている。

やっぱり、奴隷の言うがままになっていることに、なんとなく悔しい気分がしていたが、別に嫌というわけでもなかった。

この心境は、多分、御主人様という立場とか、そういうものを意識した時の独特のものだと思う。

行くことに決めたなら、もっと、潔く、素直に楽しめ、と、あの頃の私に言いたい。

だが、あの頃の私というのは、そういうものだった。

そして、奴隷のナビで、何度か道を間違いつつ、そのたびに、

「お前の罰が増えたな」と言っては、奴隷を追い詰め、

でも、奴隷はそれを聞き、少し緊張しながらも、なんだか嬉しそうにもしながら、車を進めた。

そして、午前中のうちに、奴隷がその友人と行って楽しかったという、イチゴ農園に着いた。

そこは、かなり、家なども少ない、農地がメインの地域で、奴隷が案内したイチゴ農園は、ビニールハウスが何棟か並んでいて、

その前に、事務所を改造したような小屋があり、その中に、イチゴや、イチゴのアイスなどの加工品を食べられる椅子と机や、地方発送するためのブース、そして、イチゴ狩りの受付などがあって、農園の人が何人か、働いていた。

早めだったからか、お客は他にいなかった。

受付で、奴隷が、

「イチゴ狩り、二人分、お願いします」

と言うと、そこに居た、農家のおばちゃんが、笑顔で対応してくれた。

「あっ、お客さん、先週の?」

どうやら、私の奴隷が来たことを覚えていたらしい。

「はい。美味しかったので、また来ました」

「そう。ありがとう。今日は、彼氏と来たのね」

そういいながら、ニヤッとして、私を見る、おばちゃん。

こういうのが、照れくさくて、居心地が悪い。私は、顔を背ける。

「あ、えっと…、はい」

奴隷も、ちょっと、口ごもってから、頷いた。

おそらく、奴隷が、躊躇したのは、”彼氏”ではなく、”御主人様”だからだ。

もちろん、表の世界の友達などに言う時には、彼氏がいるということにしておけと言ってある。

だが、私がいる前で、奴隷が、私を”彼氏”と言うことには、やはり少しの抵抗があるようだった。

でも、そんなこととは、全く知らない、おばちゃんは、奴隷のそんな態度を見て、見事に勘違いをしていた。

満面の笑顔で、こう言った。

「あ、もしかして、まだ、付き合ったばかり?」

そんなどうでもいいことを聞くな、と、私は心の中で叫んでいたが、そんな声は、おばちゃんの耳には届かない。

そして、聞こえないから、話は勝手に進む。

「なんか、初々しくて、いいわねぇ」

「あ、ありがとうございます」

奴隷も、少し、タジタジになりながら、応対している。

そして、私は、もう、完全にそっぽを向いている。

こういう話は、本当に苦手だ。

「せっかく、彼氏と来てくれたから、オマケしないとね」

そう言って、おばちゃんは、受付カウンターの後ろから、イチゴ狩り用のプラスチックのお皿を2つ取り出すと、そこに、練乳をこれでもかというくらい、入れた。

おそらく、普段は、もっと少なめなのだろう。

しかも、

「今日、お客さん、まだ、来てないから、時間制限、気にしないで、食べていいからね。彼氏のお腹いっぱいにしてあげなさいね」

どんだけ、食わせる気だ?

と思いつつも、おばちゃんの配慮には感謝して、お皿を受け取ってから、奴隷と一緒に、ハウスに入った。

正直にいえば、私は、イチゴ狩りにあまり期待はしていなかった。

イチゴは、そこまで好きな果物でもなかった。

でも、そのハウスの中の甘い香りと、大きく実ったイチゴに、「おっ」と思った。

予想以上の場所だった。

そして、奴隷が、その中から、大きくて、赤色が濃いものを選んで、ニコニコしながら、私に手渡す。

「これ、美味しそうですよ」

「ああ」

私は、自分の中での、今までのイチゴ感が、覆り始めていることを、必死で隠しながら、そのイチゴを、食べてみた。

美味かった。

手に持ったお皿には、練乳が入っていたが、それを付ける必要は全く無かった。

甘い。

「どうですか?」

奴隷は、私の表情から、してやったと思っていたのは確かだ。それが、わかるのに、否定できないイチゴだった。

「ああ、いいな」

「ですよね!御主人様、どんどん、食べてくださいね!」

「ああ」

そこからは、坂道を転げ落ちるようなもので、私は、奴隷に対して、意地を張っていたことなど、忘れて、イチゴを食べまくった。

うまいものの誘惑には、御主人様のプライドなど、勝てないということだ。

奴隷が、そんな私を見ていることなど、どうでも良くなって、とにかく、イチゴを食べていた。

いくつ食べたかわからない。本当に、イチゴでお腹がいっぱいになった。

私が食べたかったというのもあるのだが、私の手が止まると、奴隷が、また、美味そうなイチゴを選んで持ってきて、

「これも、美味しそうです。どうぞ」

なんていうものだから、それも食べてしまう。

イチゴで、タプタプの状態。

もう、最後は、喉まで、イチゴでいっぱいになっている感じだった。

あんなに、イチゴを食べまくったのは、後にも先にも、あの時だけだ。

ものすごい満足感と、満腹感で、いっぱいになっていた。

そんな私を見て、奴隷が言った。

「御主人様を、お連れして、良かったです」

ちょっと誇らしげに。

そんな奴隷を見て、私は、やっぱり悔しかったのだが、美味いものの誘惑には負けた。

私の意志は、あまり強くないのだ…。

でも、意地だけはあるから、

「お前にしては、上出来だな」

なんて、偉そうに言っていたのだが…。


テーマ:主従関係 - ジャンル:アダルト



ある時、奴隷とイチゴ狩りに行った。

千葉で、ハウス栽培をしているイチゴ農園に、車ででかけた。


その1週間前に、それを調べてきて、

「御主人様、イチゴ食べたくないですか?」

なんて言い出したのは、奴隷だ。

「イチゴ? 別に」

私は、特別にイチゴが好きなわけではない。

でも、嫌いではないし、あれば普通に食べるし、美味いとも思うが、特に買ってこようとか、思う果物でもなかった。

というよりも、私は、果物全般を買ってくることがほとんどなかったので、もっぱら、奴隷が買ってきたものを食べることが多かった。

だから、こんなことを言ったのだが…。

奴隷は食い下がった。

「イチゴ、美味しいですよ。私は、大好きです」

「そうか。でも、俺はそれほどでもないな」

そんな奴隷との会話から、きっと何か隠しているのだろうなと、気がついたので、なおさらに、私は、イチゴから遠ざかった。

こういう部分が、私の天邪鬼なところだ。

「すごく、美味しいですから、御主人様も、きっと好きになります!」

「そうか」

「イチゴは、身体にもいいですし!」

「そうか」

もう、奴隷は必死だ。

イチゴの素晴らしさを、猛烈アピール。

しばらく、イチゴ、イチゴ、と言い続けた。

そして、私は、それを、はねつけ続けた。

でも、奴隷の顔が、あまりにも真剣だったので、私は、やり取りの途中で、ついに、笑ってしまった。

その時点で、私の負け。

だが、それでも、私はあがく。

「何を隠している?」

「御主人様と、イチゴ狩りに行きたいのです」

「友達とでも、行けばいいだろ」

また、私は、天邪鬼を取り出してきて、奴隷の望みを打ち砕こうとしていた。

本当に、嫌な奴だ。

「それは、昨日、誘われて、行ってきたんです。そこの農園が、とっても、良かったんです」

「じゃあ、それで満足したんだな。良かったな」

「そういうことじゃないんです。御主人様と、行きたいんです!」

「俺と行って面白いのか?」

「はい。絶対、面白いです!」

「そうか。じゃあ、やめだな」

「どうして、そうなるんですか!?」

「なんとなく」

「なんとなく、で、私の夢をぶち壊さないでください!」

「夢って…。大げさなやつだな。イチゴ狩りって、それほどのものなのか?」

私は、苦笑いしながら、言った。

「はい。夢です! それほどのものですっ!」

私はやっぱり、苦笑い。

奴隷は、ものすごく真剣。

「イチゴ、そんなに食いたいのか? 駅前のデパ地下で、好きなだけ買ってやる」

こんな感じで会話をしたのを覚えているが、本当に、私は、嫌な奴だ…。

「そうじゃなくて、御主人様と、イチゴ狩りに行きたいんです!」

この頃になると、奴隷は、半分、涙目になっている。

さすがに、そうなると、私もバツが悪くなるので、奴隷の執念の前に、折れることになっていた。

「そうか」

「はい、そうです!」

「うーん…。来週の日曜、暇か?」

「はい」

「じゃあ、連れてけ」

「はい! ありがとうございます」

そう言って、奴隷が、満面の笑顔を浮かべながら、やっぱり、床に正座していたので、私に土下座して、感謝の意を示し、イチゴ狩りに行くことが決まったのだった。

それにしても、たかがイチゴ狩りに行くだけで、こんな会話になるのは、やはり、私のややこしい性格のせいだ。

テーマ:SM - ジャンル:アダルト

このブログについて

著者:vet

 ※このブログには、エロ動画やエロ画像、官能小説のようなものは一切無いが、内容が内容なので、SMや主従関係という、恋愛の形に不快感を覚える人、違う世界の話だと思う人などはすぐにブラウザを閉じて、このブログのことは忘れるように。

 私は以前、牝奴隷を飼っていた元”御主人様”。でも、今は飼っていない。奴隷を手放した経緯とか、過去の奴隷の話、そのときの気持ち、奴隷への想い、今だから考えられること、言えること。書きたいことを書きたいままに綴るブログ。
 また、今、これを書いている私の現状について、ご質問を頂くことが結構あるので、それについては、
 ◆私について
というカテゴリの中に、”現状の私”というエントリーにして書いておいた。このカテゴリには、私自身のこと(私の好みや、調教の方針など)をメインに書いているエントリーを入れてあるので、興味のある方がいるかどうかは分らないが、もしも気になるなら、見ていただければと思う。

 SM話はストイックになりがちなので、多少軽いタッチのコラムも交えて書いてみようと思う。奴隷を飼っていない今だから書ける御主人様の本音などをできるだけわかりやすく、そして正直に。今、奴隷になっている牝や、御主人様を探しているM女なんかには、御主人様の側の気持ちが少しは分かってもらえるかもしれない。ちなみに、私は理系的な思考傾向なので、考えすぎることが多く、そのために、なにやらややこしいことになることも多々ある。そのあたりも笑って読んでもらえれば、幸い。

 メールやコメントなども楽しみにしている。気軽な恋愛話、気楽なSM話から、SMや主従関係のこと、Mであることなどについての悩みや、相談、質問など、真面目なお話まで、どんなことでも、しっかり伺おうと思っている。恥ずかしいとか、こんなことを言っては変に思われるのではないか?とか、考えることもあるかも知れないが、私は、それなりに長くSMや主従関係の世界に居たので、それほど驚くことは無いと思うし、他人と変わっていることでも、変だとは思わないできちんと伺うつもりなので、メールやコメントは、遠慮せずに送ってくださればと思う。

 リンクフリーなので、気に入ったら、好きにリンクしてくださればと思う。言っていただければ、私からもリンクするので、そういう意味でも気軽に声をかけてもらえれば幸い。

 このブログは、私が奴隷と過ごした日々を時系列で綴った続き物の話と、SMに関するちょっとした小話や、SMに対する私の考えや体験、見聞きした面白い話題などを個々に書いた単発物のコラムとが混在している。

 続き物の話は、エントリーの題名に第何話という番号が書いてあり、以下のカテゴリにまとめてある。
 ●最初の奴隷
 ●二匹目の奴隷
 奴隷と私とのストーリーを読みたい場合にはこちらを読んでもらえればと思う。

 単発物のコラムは、以下のカテゴリにまとめてある。
 ●四方山話:1エントリーでひとつの話
 ●四方山話(続き物):複数エントリーでひとつの話
 短い話を気軽に読みたい場合にはこちらを読んでもらえればと思う。

 単発物のコラムの中でも、SMの技術的な話だけは別にしてある。それは、
 ●SM技術
にまとめておいた。技術的なことに興味のある場合には、こちらを読んでもらえればと思う。

 カテゴリの記事は古い順に並べてあるので、カテゴリ名をクリックしてもらえれば、続き物の記事でも最初から順番に読めるようになっている。


  当ブログ内に書くことは、私が実際にやってみたことや考えたことであって、それが正しいかどうかを完全に検証したわけではない。だから、もしも同じことを試す場合には自己責任で、細心の注意を払って実行して欲しいと思う。SMなので、体への損傷などの可能性もなくはないから。とにかく気をつけて欲しい。そして、このブログ内のことを試して、いかなる不利益が生じたとしても、私、vetは免責されることとする。そのことはしっかりと承知した上で読んでもらいたい。
 奴隷のためにも、そして御主人様のためにも、本当に無茶なことはしないで、幸せなSMを楽しんで欲しいと願っている。

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