理系Sの牝奴隷には言えない話
元、”御主人様”だったvetのSMに関するいろんな話。
はじめに

 いらっしゃいませ、とでも書くべきだろうか。とにかく、あなたが見に来てくれたことは素直に嬉しい。ありがとう。

 このブログはSM、男女の主従関係に関することを主に取り上げて書いている。なので少しアブノーマルだ。だから、初めてこのブログを訪れた人は、右側の欄の”このブログについて”をまずは読んで、それに同意できた場合のみ、読み進めて欲しい。

 また、このブログ、少々ややこしい構成になっている。そのあたりも説明してあるので、それも理解してから読んでもらえればと思う。説明を読んで問題がなければ、二度目以降からは以下のエントリーを好きなように読んでもらえればそれでOK。

 AVや他の本格的なSM系サイトなどとは、多少違った視点からのSMの世界を知ってもらえれば、幸いだ。特に読者を指定するつもりはないが、御主人様を探しているM女などにはSMの実態を知るということで、参考になるのではないかと思うので、御主人様を選ぶ前に、SMの世界に飛び込む前に読んでもらえれば嬉しく思う。

 私への意見や質問、相談、その他の話などがある場合には、右側の欄の中段あたりにある”管理人、vet宛メール”のところのリンクから、メールフォームにいき、メールを送っていただければと思う。メールフォームは2つ用意してあるが、どちらから送ってくださっても構わない。また、各エントリーのコメント欄に書いてくださってもいいので、気軽に話しかけてくれればと思う。


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奴隷の笑顔が見られないのは寂しい。

いやらしく快感に悶える顔が見られないのも、

羞恥に耐える顔が見られないのも、

屈辱に眉を寄せる顔が見られないのも、

苦痛に歪む顔が見られないのも寂しい。

でも、本当に辛くて心が泣いている顔を見るのが多分一番苦しくて、

私がそれに何もしてあげられないのなら、その無力が一番悔しいと思う。

テーマ:ひとりごと - ジャンル:アダルト


前回のエントリー、普段と文体も違うし、分量も大幅に少なかったので、驚かれた方も多いかと思う。

「どうかされたのですか?」という、ご心配をしてくださるメールなんかも頂いてしまった。

別に奇をてらったわけでもないし、私に何か良からぬことがあったわけでもないのだが、どうしても書きたい気持ちが湧いてきて、書いてしまったというのが実際のところで、あとから見るとちょっと照れくさい気もしているが、思ったことを、ある程度、ストレートに、そして簡潔に出せたのは良かったなと思っている。

だから、これからもこういうエントリーがたまに出てくるかも知れないが、あまり驚かないでくださればと思う。

あれも私だし、今までのように書くのも私だから。

ブログを始めてもう2年半以上になるのに、未だに試行錯誤が続いているという、ある意味、私らしいところだと思って欲しい。

そして、今回のエントリーは、今までのように書くので、安心?していただければと思う。


前に、奴隷の性格とそれに対する接し方の話(”強気な奴隷と秘密の心”や”気弱な奴隷と魔法の時間”)を書いたことがあるが、今回もそういう話。

以前のエントリーでは、おおまかに、奴隷の性格を、強気と気弱とに分けて考えたのだが、その分け方で言えば気弱な部類に入るであろう、ある奴隷の性格と、その主従関係に対する考え方のこと。

エントリーの題名を、”雨ざらしの捨て犬”としたのだが、調教の時や、私と接する時に、そういう感じの態度をとっていたことのある奴隷なので、そんなイメージで読んでもらえればと思った。

最近は、捨て犬というのもあまり見かけなくなったようにも思うが、私が子供の頃には、ダンボールに入れられた子犬が、道端に捨てられているのを見かけることがあった。

学校帰りなんかに、何度か、そういうのを見たことがあるし、最後まで面倒を見る気もないのに、その時の”可哀想”とか”可愛い”という気持ちだけで、学校で残してきたパンをやったり、家に連れ帰りたくなったり、したものだった。

最近は、そんな犬を見る機会はなくなったが、それでも、イメージとしては伝わるのではないかと思う。

雨中、捨てられた子犬が、ダンボールの中でビショビショになりながら、弱々しく鳴き、震えているというシーンは、悲壮感をもって頭の中に描かれる。

そんなイメージを抱かせるような奴隷。

気弱な奴隷の話のところでも書いたように、自己主張は殆ど無く、私にされることをそのまま受け入れるというタイプだった。

本当に、抵抗があまりない。

ただ、その奴隷は、気持ちが体の反応に出ていたのだった。

おそらく無意識に反応していたのだろうと思うが、体が震えることがよくあった。

最初は、私に見つめられただけでも震えていた。

触られても、キスされても、抵抗はしないし、「嫌です」とか「やめてください」とか、そういうこともいわないのだが、震えている。

顔も、泣きそうになっている。

だから、一度聞いたことがある。

「お前、俺が怖いのか?」

と。

でも、その奴隷は首を横に振った。

怖いとは言わない。でも、本当に震えているから多分、怖いのだろうと私は思っていた。

「怖い」ということすら言えないのだろうと。

御主人様のすること全てを、そのままに受け入れることが、その奴隷にとっては主従関係なのだろうと私は最初、思っていた。

たとえ、それが恐怖だったとしても。

「嫌です」、「やめてください」といった、直接的な拒否の言葉だけではなく、「怖いです」「痛いです」といった、私の調教に対する、多少否定的意味を持つ言葉ですらも、言ってはいけないと思って、封印しているように見えた。

そうなると、1つの疑問がわく。

なぜ、私の奴隷になどなったのか?ということ。

あまりにも震えていることが多いので、それを聞いたこともある。

「なんで、怖いのに、俺の奴隷になった?」

もう、その奴隷が怖いと思っていることは、私は確信していたから、それを否定していることは無視して聞いたのだ。

「怖くはないです。御主人様が、とても優しそうだったから…です」

奴隷はそう言った。

やっぱり、怖いという感情は否定するのだが…。

私にはそれは信じられなかった。直接的に私のことではないとしても、何かを怖がっていると思えて仕方がなかった。

優しそうだと思って奴隷になった相手(やその行為)に対して、怖いと感じるとするならば、それは最初の想いと、感じている現状が、全く違うということだ。

それは、まずい。

奴隷にする前の、お互いを確認する話し合いが足りなかったのではないか?

だから、

「実際に奴隷になってみたら、違ったか?」

と聞いていた。

もしも、違うということで、思っていた満足感が得られないのであれば、主従関係を解消してやる必要もあるのではないかと思った。

でも、奴隷の答えはそうではなかった。

「いいえ、私の思っていた通りです。御主人様は私の思った通りの方でした。奴隷にしていただけて、とても幸せです」

奴隷はそう言う。精一杯の笑顔で。

「俺の奴隷になったこと、後悔しているわけではないのか?」

「そんなこと、絶対にありません。でも、そんなに私に聞かれるということは、御主人様、私のこと、お嫌いなのでしょうか?」

そんな事まで聞いてくる始末。

この段階で不安気に、泣きそうな顔になっている。

だから、私の奴隷でいたいという気持ちを、かなり強く持っているのはわかるのだった。

でも、それなら、なぜ、奴隷は震える?

私はわからなくなった。

最初の頃に、緊張で震える奴隷は居る。

調教で、何があるかわからないという不安に、震える奴隷も居る。

でも、それは、そのうちに解消されていく。慣れていく。

だが、その奴隷はいつまで経っても震える。

それは恐怖からくるもののように私には思えるのだった。

調教に対して、ある程度の恐怖心というのは、奴隷は持つものだろうと思う。

それでも、一方で、満足や快感があるから、調教というのは成り立つ。

なのに、その奴隷の震えからは、満足や快感ではなく、恐怖だけがあるようにしか思えない。

それではただのレイプになる。

言葉ではちゃんと同意しているから、本当のレイプとは言えないが、私との主従関係に、恐怖だけしか感じないなら同じ事だ。

私は考えた。

この奴隷の恐怖心をどうすれば取り除けるのか?

取り除けないまでも、弱めることができるのか?

でも、考えてもよくわからなかったし、最初は何も思いつかなかった。

だから、恐怖を感じている人に対して、普通にやられていることから試してみることにした。

ただ、抱きしめる。

首輪をつけ、服を脱ぎ、挨拶をして、私を見上げている段階、私に見つめられているだけで、すでに、肩が震えていたりする。

だから、その時に、そのまま奴隷を抱きしめた。

調教というにはあまりにも甘いのだが、もうその時は、奴隷の震えをなんとか止めないとどうにもならない気がしていた。

奴隷は驚いたのだろう。私に抱かれたままで、言った。

「ご、御主人様、何を…」

「抱きたいと思ったから抱いている。文句があるか?」

あくまでも調教の一環というか、私がしたいようにしているだけだと奴隷には言う。そうでなければ、多分納得しないだろうと思ったから。

「文句なんて、そんな事、ありません。でも…」

「でも?なんだ?」

「いえ…。私、これでいいのでしょうか? 御主人様にご満足いただけているのでしょうか…」

「お前の抱き心地は、悪くない」

「そう、ですか…。良かった」

奴隷は本当にホッとした顔をしていた。

それでもやっぱり震えている。私は奴隷を抱きながら、これではダメかも知れないと思っていた。

もう少し、何とかする方法を考えないとと思った。

気弱な奴隷にするように、調教のあとに話をする時間を長くとって色々なことを話してみたりもしたのだが、闇雲に話をするだけでは、この奴隷が恐れているものがなんなのかは、私にはよくわからなかった。

どうすればいい?

そのことで、私は頭を悩ませていた。


次回に続く。

テーマ:主従関係 - ジャンル:アダルト



前回の続き。

調教のたびにおそらく何かを怖がって震えている奴隷。

それを何とかしたかった。抱きしめたり、話をしたりしてみても、上手くいかない。

そして、何も出来ずに少し時間が経ち、また別のとき。

私は、やっぱり考えていた。

その奴隷の恐怖心を多少なりとも緩和する方法を。

それには、まず、何が怖いのか?というのを特定する必要がある。

でも話をするのに時間をとっても、奴隷は怖いとは言わない。

どんなふうに話をしようと、結局のところ、

「御主人様のされたいようにしていただければ、私は幸せです」

というようなことに帰結するので、話がそれ以上進まなくなる。

頭を抱えた。

そして、私は、少しショックの大きな方法を思いつくことになる。

それは、どんなときに震えるのか?というのを試してみること。

つまり、私の方から、奴隷が震えるような状況を作ってみる。

そうすれば、奴隷が何を恐れているのか、わかるだろうと思ったのだった。

多少乱暴ではあるが、もう、そうする以外に思いつかなかった。

だから、奴隷が震えていない時を狙った。

調教や性処理の時というのは、震えていることが多かった。だが、それ以外の時間、一緒に部屋で過ごしている時には、そういうことは少ない。

だから、その時に、何かをして、それで奴隷が震えたならば、それがおそらく恐怖の元凶なのだ。

奴隷がキッチンに立ち、食事を作っている時。震えていない。それを見計らって唐突に呼び出した。

「こっちに来い」

と。

「はい」

と言って奴隷がやってくる。私の前に正座して、一礼し、私を見る。

「何でしょうか、御主人様」

「後ろを向いて尻を高く上げろ」

奴隷はそれに素直に従う。高くあげた尻、そこにスパンキングをする。

奴隷にとっては突然の苦痛。これが怖いのなら震えるだろう。そう思ったのだが…。

私にされるがままに尻を叩かれて、それが終わると、

「私の汚いお尻に痛みをくださってありがとうございます」

そう言って頭を下げると、また食事を作りに戻った。

震えてはいない。

痛みはかなり感じているし、悲鳴もあげた。それを苦しく思っているようには見える。痛みに対しては怖がってもいた。でも、それだけだ。

苦痛が本当の恐怖なのではないようだった。

そして、私はその日だけではなく、会うたびに震えていない時を狙って、何か、一つか二つくらいずつ、調教の一部を施した。

苦痛、羞恥、屈辱、快感…、考えつくものを様々にやってみたのだが…。

どれも違う。

私が滅多にやらない、スカトロまで試したが、それでも違う。

何が怖い?

本当に、わからなくなった。

この方法もうまくいかなかった。


でも、ある時、それが、やっと分かったのだった。

調教などが終わり、部屋で奴隷と静かに時間を過ごしていた時、私がふと言った言葉があった。

「ふぅ…。いつまでこうしていられるのかな…」

何気ない言葉だった。私はその時間、調教の後の余韻がとても心地よかったし、奴隷がそばにいることが嬉しかったから、そうつぶやいただけだ。

悪い意味は全くない。

ただ、「いつまでもこうしていたい」とはなかなか言えなかったから、こういう言い方になった。

でも、それを聞いた瞬間、その奴隷がビクンと反応した。

「わ、私…、いつまででも、御主人様のお側でこうしていたいです…。御主人様は、もしかして、私と居るのが、嫌なのでしょうか?」

と、悲壮感のある声で言い出した。

私は、驚いて奴隷を見る。

奴隷は青い顔をしていた。

余韻に浸っていたときの気持ち良さは完全に消え、心配そうに眉根を寄せていた。

今にも泣き出しそうな顔だった。そんな風になるようなことを私は言ったつもりはなかったのだが。

「何を言っている?」

「御主人様、いつまでって…。そう、おっしゃるから…。私はそのうち捨てられるのでしょうか?」

そう言って、震えだした姿を見て、その奴隷が怖がっていたものに気がついた。

それは、私に捨てられることだ。

私の奴隷ではなくなることだ。

奴隷が怖がっていたのはそれだと確信した。

そう思ったら、今までのことの全てに説明がついた。

調教や性処理の時に、震えることが多いのは、そこで何か、私を満足させられないことになったら、捨てられてしまうのではないか?ということを危惧していたからなのだと推測できた。

私の気に入らないことをしてしまったら、私を否定するようなことをしたら、捨てられると思っていたのだろう。

だから、どんな調教や命令にも、「嫌です」とも「やめてください」とも言わず、「怖いです」「痛いです」ということすら言えない。

抵抗もしない。

それに気がついた時、私は自分の愚かさを呪った。

奴隷はただ、私の奴隷という場所を守りたいためだけに、従順な奴隷で居る。

M性とか、心が満たされることを一番に考えるのではなく。

その場所を守ることが、その奴隷にとっては必要なことだったのかも知れないが、私は奴隷にした以上、そのM性、心が満たされることを望んでいたし、そうしてやれないのなら、奴隷にしている意味が無いと思っていた。

なのに、不安に晒してきたのだ。

もちろん、SMでは、放置プレイやアイマスクで視覚を奪うなど、わざと不安を煽って、奴隷の気持ちを揺さぶることはあるし、それを調教で効果的に使うことは、テクニックの一つだ。

でも、この時の奴隷が持っていた不安というのはそういう次元のものではない。

主従関係の崩壊を常に心配するという意味での不安。

もちろん、こういう不安が全くないというのも、主従関係の緊張感がなくなり、ダレてくるだろうから、良くないとは思うのだが、この不安が大きすぎて、恐怖にすらなっている状態というのは、更に悪い。

それは、奴隷の心の満足や快感、どんなことを見せても、全てを受け止めてもらえるのだという安心感を得られないことに繋がってしまっている。

そんな不安を持たせたまま、調教を続けてきてしまった。

そのことを悔いた。

そして、どうすれば、不安を払拭し、奴隷が常に抱いている、「捨てられるのではないか?」という恐怖にまでなってしまった気持ちを振り払えるのかと考えた。

結局、言い聞かせるしか無いと思った。

もちろん、それまでとは違う形で。

しっかりと目をあわせて、ゆっくりと浸透させるように。

私の想いを言葉に込めて。

また、そうする以外に私にできることはなかった。

だから、調教後の話の中で、そのことを、この奴隷には、特に言うようにした。

あまり他の奴隷には言わなかったことではあるのだが、奉仕などを評価してやること、私のS性を十分に満たす奴隷であること、性的な快感を私に与えてくれていること、それに奴隷が自信を持てるようなことを重ねて言うようにした。

もちろん、ストレートに褒めるようなことをすれば、私がわざとそうしているのだと奴隷は思うのだろうし、褒めたことの意味がなくなるから、そういうことはしなかったのだが、例えば、

「今日の奉仕は、前よりも多少はまともになってきたな」

だとか、

「少しは、俺の好みがわかるようになったか?」

とか、

「次は、もう少しうまくやれるな?」

とか、そういう感じで言った。

「お前の奉仕は最高だ」

なんて、手放しの評価をするのではなく、前回よりも今回、さらに、その次、という風に、前と比較して、良くなってきている、さらに良くなることを期待している、という感じの相対的な評価を連続して、言うようにしたのだった。

そうすれば、奴隷が段々と私にとって必要な存在になってきているということを自然に示すことができると思った。

私もその成長をしっかりと見ているし、私好みの奴隷になることを楽しみにしているのだと、言っていることになると思った。

奴隷に次への期待を示すことで、未来についても、私が手放すつもりはないということを暗に言っていることになると思った。

もちろん、奴隷の恐怖を払拭するために、私が思ってもいないことを、嘘をついて言ったわけではない。

奴隷だって馬鹿ではない。私の嘘などおそらく見抜ける。

私が、思っていること、本当の気持ちを、ただ、こういう言い方で伝えたということだ。

そして、これは効果があったと思う。

こういう話を続けているうちに、その奴隷が震えることは少なくなっていったから。

そして、私に対してあまり言うことがなかった、「怖いです」「痛いです」ということも、少しだが、言うようになっていったから。

それを言っても大丈夫なのだと、受け入れてもらえるのだと、奴隷の中で思えるようになったのだと思う。

そうしてやるのがかなり遅くなってしまったが、なんとか奴隷の恐怖を和らげてやることができたのは、本当に良かったと思う。


こんな奴隷が居た。

最後まで気弱な性格は変わらなかったし、自己主張も少なく、やっぱりどこか自信がなくて、オドオドしていたのだが、上記のように話をしているうちに、少しずつ私の奴隷として慣れていった。

この過程を、面倒なことをしていると思われる方もいるかも知れない。そんなものは放っておいて私の好きにすれば良いと思われるかも知れない。御主人様なのだから…。

確かに、私の好きにしても良かったのかもしれない。この状況でそうする御主人様も居るだろうしそれを否定はしない。それに、この奴隷はそれを望んでいる部分も大きくあったのは確かだ。

でも、それは、私が奴隷のことをきちんと理解した上で好きにするべきものであり、理解しないまま、わからないことを無視したままで好きにするのとは、いろいろな意味で違うと私は思っている。

奴隷に関してもそうだし、私としてもそうだ。

特に私は、相手を支配するということは、相手を深くまで把握することから始まると思うから、奴隷のことを想うということと同時に、S的欲求を満たすためにも必要なことだった。

一般社会においては、声が大きな人、ちゃんと主張できる人の意見が通る事が多い。

声が大きな人が正しいことを言っているとは限らないから、それが良いとは言わないが、ある意味、仕方が無いことだ。

言いたいことがあるならちゃんと言え、というのが、社会で生活をする上でのルールなのだと思う。

でも、それはあくまでもそういうときだけでいい。

誰かとの濃密な関係を作る時にもそれを適用して「言わないなら、無いも同じだ」と切り捨てることは私にはできない。

濃密な関係であればあるほど、言えないことの意味、言えないところに隠した気持ちや心を、ちゃんと考えるべきなんだろうと私は思う。

言えない事の裏にどんな想いがあるのか?そのちょっとしたシグナルを聞き逃さないこと、耳をかたむけること、掘り出すこと、理解すること、受け止めること、そして、私に対してそういう想いを告げていいのだと思ってもらえるようにすること。

それが主従関係では必要なことだと、最終的に私は思うに至った(だから、初期の奴隷にはあまりこういう事をしてやれなかった気がするのだが…)。

だから、こういう事に必死になったのだと思う。

もちろん、たくさんの会話や時間が必要だった。手間もかかる。

でも、この奴隷のことを面倒だと思ったことは、私は一度もない。

こんな臆病とも言える性格だったが、そのことも、とても可愛いと思っていた。愛おしかった。

それは断言できる。

むしろ、色々と配慮の必要がある分だけ、私好みに変えたという達成感が得られたから、余計に多くのS的な快感を得ていたかもしれない。

また、奴隷にする前も、かなり引っ込み思案でなかなか、奴隷にして欲しいとは言えなかった奴隷なのだが、私との話だけはしたがっていて、私もそれにはずっと付き合った。

あまり自己主張をしないで、いつも控えめだから、私の方から質問したりすることが多かったが、それも苦にならなかった。

一生懸命に話をしているのが分かったから。それだけで十分だった。

奴隷になってからも同じで、やはり私との関係を大切にしようと思ってくれてさえいれば、私は嬉しいのだと思うし、私もその関係を大切にしたいと思えた。


最終的に、この奴隷は、震えてばかりいる、”雨ざらしの捨て犬”ではなくなったと私は思う。

その代わり、私の”本当の飼い犬”になった。

とても可愛い、大切な牝犬に。

テーマ:主従関係 - ジャンル:アダルト


理沙と幸一が会った日から、数日後。

私の部屋に理沙がやってきていた。

忙しい時期、仕事帰りで、かなり遅い時間ではあったのだが、それでも理沙は私に話がしたいと言って。

話をしたいということだったから、私は、理沙が部屋にやってきても、いつもの奴隷としての挨拶なども首輪をつけてやることも、考えていなかったのだが、

理沙は、私の部屋に上がるとすぐに正座して手をつき、頭を下げて挨拶をした。

そして、首輪をつけて欲しいといった。

いつものように。

私は、そんな理沙に黙って首輪をつけてやった。

そして、もう一度手をついた理沙の頭に足を載せた。グリグリと床に押し付けた。

いつものようにして欲しいのだと思ったから。

だから、そうしたのだった。

ひと通り、それが終わって、頭を上げた理沙は、すごく嬉しそうに微笑んでいた。

「やっぱり、御主人様にしていただくのは幸せです」

と言って。

その理沙の顔、そして、言葉が、私には、色々な意味に取れたから、これから聞く、幸一との話というのが、本当に気になり、気持ちが落ち着かなかった。

「今日は、調教はしない。終電まで時間もないしな。話があるんだろう。それをまずは言ってみろ」

「はい」

理沙は静かに頷くと、幸一との話の内容を語り始めた。

「私は、幸一さんにも、御主人様に言ったのと同じ事をいいました」

「どんなことだ?」

「気持ちがわからないです、と」

「そうか」

「そうしたら、幸一さんも御主人様と同じ事を言いました。ゆっくり考えて結論を出せばいいって…。ずっと待つって」

「うん」

「どうして、お二人とも、同じなのでしょう?」

理沙は、私を非難するような、それでいて、寂しいような、そんな顔をしていた。

「あいつも、御主人様をやっていたからな。こういう決断を急かすのは良くないと思ったんだろう。やっぱり幸一だな。そういうところはちゃんとわかっている」

「どうして、そうやって幸一さんのことを褒めたりできるんですか? 本当は、御主人様って馬鹿なんじゃないんでしょうか? 奴隷なんて命令すればそれでいいのに…」

理沙が顔をしかめながら、怒ったように言った。

どうして、命令をしてくれないのか?と言いたいのがわかる。

でも、そんな命令は私には出せない。

奴隷は、納得して御主人様のところにいるから奴隷でいられる。

御主人様は、奴隷を選ぶかもしれない。でも、奴隷に選ばれるものでもある。

主従になるかどうか?という判断をする時点では対等なのだ。

そのことはわかっていたから。

そして、おそらく幸一もわかっていたから、同じ事を言ったのだと私は思った。

「馬鹿か…。面と向かってよく言うな」

私は苦笑しながら理沙に言った。

「だって、そうじゃないですか?命令すればどうにでもできるのに、やらないんですから」

「そうだな。そういうものかもしれないな」

「本当に困ります…」

そう言いながらも、理沙は、いつの間にか泣きそうな顔になっていた。

表情がコロコロと変わる。それだけ、気持ちが揺れているということだ。

だから、そんな理沙を私はそっと抱き寄せた。

そして、ゆっくりと言い聞かせるように、耳元で言った。

「困らせたのは悪かった。でも、お前の一生のことだ。お前が決める以外に無い。それはわかるな?」

コクリと理沙が頷く。

「だから、俺の命令を乞うんじゃなくて、ちゃんと自分で考えろ」

もう一度理沙が頷く。

そのまましばらく、私は理沙を抱いていた。

きちんと考えろ、といいつつもそのまま私の奴隷でいて欲しいと思う複雑な心境のままで。

そして、私は理沙を離した。

理沙は少し笑顔になっていた。

「今日は、この間の幸一さんとのお話を聞いて頂こうと思っています。よろしいでしょうか?」

「ああ」

「幸一さんとは、今のことについてお話をしてきました。どちらかと言えば、幸一さんのことを聞いた方が多かったです。幸一さんのご実家の状況とか、お仕事のこととか、そういうことをかなり詳しく教えて下さいました」

そう言ってから、その内容も、理沙は私に話した。

そこまで話す必要はないとは思ったのだが、理沙がそれでは納得しないようだったので、私はそれを遮ること無く、全部聞いた。

「幸一も、色々と大変だな」

「はい。でも、一つ約束すると、おっしゃっていました」

「なにを?」

「私がもしも幸一さんのところに行ったら、絶対にゴタゴタのとばっちりが無いようにするって。だから、今すぐには無理だけど、とにかく早く片を付けるって」

「そうか」

「だから、安心して来てくれて良いと、言っていました」

「そうか」

「それから…」

ここで理沙は、少し躊躇した。言いにくいことだったのだろう。

私は理沙の顔を見てそれを待った。

少しして、理沙が言った。

「御主人様が、この間、おっしゃっていたとおり、私のことを、今でも想っていると…言っていました」

「あいつの口からそれが聞けたんだな?」

「はい…」

「良かったな」

なんにも良くはないのだが…。

こう言うしか無かった。もう、意地だったと思う。格好を付けたかったのだと思う。

「…」

理沙の目から涙が流れた。

「これで、本当に、お前が好きに決められる」

「そう、ですね…」

そう言うと、理沙はうつむいた。私も何も言わずに、理沙が次の言葉を継ぐのを待っていた。


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今回はかなり長い。でも、途中で切る感じでも無いので、一気に書いた。

時間のあるときに読んでもらえれば幸い。



”遠距離恋愛”という言葉があるので、それに対応するなら”遠距離主従”と書くべきかと思って書いたが、なんだかしっくり来ない言葉だなと思うけれども、このブログの中ではこれで行く。

私が奴隷を飼っていた頃、殆どの場合、奴隷とは、会おうと思えばその日に会うことができるくらいの距離にいた。

私は都内に住んでいて、ほぼ都内で働いていたのだが、奴隷も都内か、近県だったから、私の仕事が早く終わるような日などに、

「今日、時間がある」

なんて、メールを書いても、その日の夕飯を一緒に食べることができた。

そんな感じだったので、私は近距離主従(という言い方があるのかどうかも知らないが…)だった事が多い。

だが、ある事情で奴隷としばらく遠距離になったことがある。

それは、そのうち続き物の話で出てくると思うので、詳細は書かないが、その時に主従関係をどんな感じで維持していたのか?ということを書いてみようと思う。

また、当時、遠距離主従の人達との付き合いも結構あったし、ブログを始めてからも、そういう方とお話をさせていただくことも多いので、そんなことも含めて、遠距離主従で気をつけるべきこととか、その醍醐味とか、そういうものを書いてみようかと思った。

遠距離主従をネガティブなものだとは、私はあまり思っていないので、そういう方向での話。

”遠距離恋愛の対策”、みたいなものは、世の中にたくさんあるし、それとあまり変わらないので新鮮味はないかもしれないが…。

ちなみに、これを書こうと思ったのは、私の職場の後輩が、先日、年明けからの東京勤務が決まり、こっちに居る彼女と遠距離になるのでどうしよう? なんて言ってオロオロしていて、昨日、その相談に乗ったりしていたので、私の経験談(もちろん、主従だったというのは隠してだが…)を少し話したりしたからだ。

それから、これまでにも何度か遠距離での主従関係についてのお話をメールでさせて頂いたこともあるので、そこで私が書いたことなども含めて、エントリーにしている。



まず、遠距離になった時に奴隷が気にしたのは、馬鹿らしいほどわかりやすいのだが、”距離が遠い”ということ。

近距離に居た時も、私や奴隷の仕事が忙しくて時間が合わないときなどには、1ヶ月くらいも会わないなんてこともあったのだが、近くにいるというだけで、奴隷の安心感は違うようだった。

どんなに忙しくても、多少無理をすれば会うことができる距離というのは、奴隷にとって大きな安心材料だったようだ。

前に私の長期出張の時の奴隷の様子(こちらこちら)なんかを書いたこともあるので、そこからもわかるかと思うが、遠くに離れていると少しの期間、会えないことでも、とても寂しくなる。

しばらく会えなかったとしても”近くにいる”という事実があることで、安心する。

奴隷はそういう風に思っていたように私には思えた。

だから、単純に”遠くにいる”ということが、不安を招く。

また、確実に、会う機会が減るから寂しいという気持ちも普通に持っていて、そういう面でも不安があったように見受けられた。

これらはノーマルなカップルの遠距離恋愛でも感じることかと思う。

そして、主従関係特有のこととして、奴隷は、”いつでも御主人様が使いたいときに使ってもらえること”というのを一番気にしていて、それが果たせなくなるのを危惧していた。

つまり、そのせいで奴隷としての価値がなくなるのではないか?ということが最も気になっていたようだった。

遠距離主従で奴隷が心配に思っていたのは、多分、この辺りだったと思う。

そして、私の方として思ったのは、一番は、寂しいという気持ち。これは、正直、すごくあった。

奴隷には、私が寂しいなんてことは言わなかったが、やっぱり近くにいない、すぐには会えないというのは、純粋に寂しかった。

それ以外では、遠くにいるから、心配というのもあった。これも、やっぱり心配しているということは奴隷には言わないのだが、離れていて、様子を直に見られない期間が長くなることは心配だった。

だが、奴隷が危惧していた、”いつでも使いたいときに使えない”ということに関しては、私は気にはならなかった。というよりも、すんなりと考え方を切り替えられた。

冷めていた、というわけではない。

奴隷に触れていたい、調教をしたい、性処理に使いたい、一緒の時間を過ごしたい、という想いはもちろん変わらずにある。

でも、遠距離になれば、それが限られるということも認識していたから、そのことで奴隷としての価値が下がるとか、そういうことは全く思わなかった。

私は、御主人様として理不尽なことを散々に言ったりやったりしているが、本当にどうしようもないことに関して、それを元にして奴隷の価値を計るようなことは出来なかったし、それこそが本当の理不尽だと思っていた。

奴隷が、遠距離になることで私が使いたいときに使えないことについて、

「奴隷なのに、御主人様を十分に満たすことができなくて申し訳ありません」

というようなことを言ってきたこともあるが、それについては、仕方が無いものだと言い聞かせた。

それでも、奴隷は、そのことが常に気になっていたようだったが、こればかりはどうしようもないことなので、これを言われる度、遠距離なのだからということで、話をした。

基本的にはこんな気持ちで遠距離主従を続けていた。


あとは、意図的に変えたことといえば、メールや電話。

もともと、私はメールも電話も自分からあまり出さない(かけない)ので、奴隷から送られてきて(かけてきて)、それに答えるという感じは遠距離になっても変わらなかった。

だが、メールの場合には頻度、一回の長さ、つまり、やり取りの量は、かなり多くなった。

遠距離といっても、お互いに仕事をしているので、自分の空いている時間に書けて、読むことができるメールは一番重宝したと思う。

もちろん、私の携帯にメールが来た場合には、この限りではないのだが…。

パソコンからのメールは確実に増えた。

電話も、やっぱり、一回の時間が長くなったし、頻度も上がった。

ただ、私はもともとあまり饒舌ではないので、電話がちょっと苦手で、もっぱら奴隷の話を聞くという感じのことが多かった。

これも、コミュニケーションとして必要だとは思っていたのだが、なかなかうまくなかったと思う。

仕事や友人との電話は全く問題ないのだが、奴隷との電話というのは、どうも照れくさいので、無口になりがちな私だった。

奴隷の声を聞けるのは嬉しかったのだが…。

それもあまり言わなかったので、多分、私の気持ちは、伝わっていなかったのではないかと思う。

今思うと、もう少し喜んでも良かったかも知れない。

ただ、声はきちんと聞くようにしていた。声の様子に奴隷のその時の気持ちというのはある程度出てくるので、それは聞き逃さないように気をつけていた。

そして、メールにしても、電話にしても、近くに居たときには、私は具体的な話をすることに使うよりも、待ち合わせの約束をするとか、連絡のために使うことが多かったのだが、遠距離になったときには、実際の話をすることが増えた。つまり、内容が変わった。

それから、よく、電話調教とか、メール調教なんてことをしている主従がいるが、私はそういうことは、それほど多くなかったと思う。

電話しながらオナニーをさせたり、メールで命令を出したこともあったが、私はそれでS性も性欲もそれほど刺激されなかったので、そんなに好んでやったわけではない。

ただ、奴隷が私に命令されることを喜んだし、強く望んだので、それに応えたというような意味合いが強い。

遠くにいるだけに私に拘束されているという気持ちになりたかったのだろう。それで多少なりとも満たされる部分があるのならと思っていた。

だから、そういうことで会えなくて満たされない部分を少しでもカバーするようにはしたが、私から積極的に遠隔調教をしたことは少なかった。

もちろん、嫌だったわけではないし、そういう奴隷との関わりを楽しんではいたのだが、やはり、調教は、会って、顔の表情や体の様子を見ながらするのが、私は良いと思っていたし、見えない所で調教をすることに不安もあった。そういう意味では、遠距離になり、調教をする機会が限られたことは、寂しかった。

こんな感じで、どうしても、遠距離になると、制約が多くなる。

仕方が無いことではあるのだが…。


ただ、悪いことばかりでもなかった。

普段会うことができないから、会えた時の感動、といえば大げさかもしれないが、その時のテンションというのは、かなり高いものがある。

私も、もちろんそうだったのだが、奴隷がものすごく喜んでいるのを見るのが嬉しかった。

だから、調教も性処理も、近距離にいた時より、大きな快感があったように感じた。

時間が限られているから、その時に集中し、濃密な時間になるのかも知れない。

更に、普段と違う街で会うことは新鮮な気持ちだったし、奴隷が「いつも行っているところなんです」なんて言って、連れていってくれる所がとても貴重な場所に思えたりもする。

それから、ちゃんと準備をするようになるのが面白かった。

私もそうなのだが、奴隷は特に頑張っていたように思う。

ホテルや食事の予約は全て入れてあるし、飲み物やお菓子なども事前に買って揃えてあった。私に持たせるためのお土産まで買ってあったりする。

調教の道具なんかは私も持っていくのだが、奴隷の方でもちゃんと揃えていて、何かを忘れたとかで調教が滞ることが無いようにと奴隷は思っていたのだろうと思う。

本当に、準備万端整えて私を待っていたのが、印象的だったし、可愛らしかった。

スムーズに物事が運ぶように、時間を無駄にしないようにと思っていたのだろう。それは同様に私も思っていたから、奴隷が計画して準備していたことには基本的にあまり横槍を入れなかった。

それだけ、会えることの価値が高まったのだろうと思う。

お互いに、会う事を近距離の時よりも大切に考えるようになったのだと思う。もちろん、近距離の時に適当な気持ちで会っていたわけではないのだが。

それと、ちょっと照れくさいことでもあるのだが、奴隷が私にくっつきたがるようになった。

街を歩いていても、前なら、手もつながずに、後ろをついてくるような感じだった奴隷が、腕を組みたがったりした。

それくらいならまだ照れくささに耐えられる(とも言えない部分もあった)のだが…。

私が、奴隷の住んでいる街の空港について、到着ロビーに出てくると、奴隷が抱きついてきたことがある。

あれはかなり恥ずかしい…。

それと同様、帰りに空港の出発ロビーで、奴隷にキスをねだられたりする。

あれもかなり恥ずかしい…。

奴隷は、もう半分泣いているので、周りのことなど見えていない。

小心者の私としては、照れくさいので、こんな奴隷の要求に応えるかどうかの葛藤があった。

遠距離じゃなければ、確実に拒否するのだが、しばらく会えないと思うと、奴隷の望みが私の望みにもなりそうだったし、やっぱり考える。

結局、したこともあれば、出来なかったこともある。

どちらにしても、近距離のときと違う気持ちになっていたのは確かだった。

会った時の、お互いの気持ちが、かなり強くなるのは感じた。

信頼がないと続けられないことだから。

そういうところを大事に出来るのであれば、遠距離であることが、逆に強い絆を作ることにもなるように思った。

だから、遠距離であることを、ただ悲観するのではなく、その事実をちゃんと受け入れてどうするか?どう考えるか?というのが、遠距離主従を維持する上では、重要だと思う。


そして、遠距離では、主従関係を保つための努力が、やっぱり必要だと感じた。

何かの誤解があったとして、会って話をすれば、すぐにそれを解くことができるようなことでも、電話やメールでは、うまく伝わらないことがあった。

だから、電話やメールという手段では、真意を伝えるのが難しくなること、誤解が起きやすいこと、またそれを解くのも難しくなることを、お互いに意識している必要があると思う。

その上で、話をしないといけない。

会っているときであれば、私は奴隷の言葉に、「あぁ」とか、「そうか」とか、そういう返事で済ませていたことも多々あるのだが、電話やメールだけのときには、それだけだとうまく伝わらないこともあった。

コミュニケーションに関して、やはり、ある程度の説明が必要で、それがない場合、奴隷の不安感というのは、近距離のときとは比較にならないほど大きくなる。

そして、不安は、信頼関係にヒビを入れやすい。

そのことはわかっている必要があると痛感した。

だから、電話やメールの言葉の一つ一つを大切にするようになったと思う。

また、会ったときに伝えるべきことは、ちゃんと伝えるようにもなったと思う。

そして、なによりも、調教の仕方が変わった。

近距離の頃よりも、明らかに調教は強くしていた。

奴隷の耐性もすごく上がっていた。簡単に音を上げたりしなくなったのは奴隷の意識が変わったのだと思う。

だから私もそれに合わせて強めに調教をした。

そして、奴隷の体に、鞭や縄の跡、さらに私が強く掴んだ指の跡、歯形やキスマークを残してやることも増えた。

そういうものが体に残っていることで、奴隷が奴隷であることを強く思っていられたのだと思う。

ただ、それが消えてくると、寂しいと泣きながら電話してくることもあったのだが…。

とにかく、会ったときには、調教をしっかりやる。主従関係であることを、より強く認識させるということは、私が一番やりたかったことでもあったし、奴隷が望んでいたことでもあったと思う。

遠距離だった頃は、こんな感じで私は奴隷に接していた。



このエントリーを書くきっかけになった、後輩との話の時に思ったのだが、今、遠距離主従をするなら、あの頃よりも、もう少し制約が緩いような気がする。

通信手段の発達というのが大きいと思う。

例えば、Skypeなんてものがある。

ご存知の方は多いと思うが、一応説明すると、パソコンで電話をすることができるサービスだ。

パソコン同士であれば、何時間話しても無料。

私はやったことがないが、スマートフォンや携帯でもパケット定額でSkype同士なら無料になる(のか?)。

遠距離での高い電話代を気にする必要はない。

しかも、パソコンにwebカメラがついていれば、相手の顔を見ながら話ができる。多少画質は悪いしちょっとコマ落ちしたりもするが、一応、目の前に居るような感じで話ができる。

だから、これがあれば、相手の表情がわかるので、かなり重宝する。

仕事でもたまに使うのだが、これのお陰で出張に行かなくても良くなったことがある。

私が遠距離主従をしていた頃には、(多分)なかったものだ。

もちろんネットが繋がっていればいいので、海外ともやり取りができる。

今、続き物の話で書いている理沙を奴隷にした頃に、もしも、これがあったなら、幸一は理沙と別れなかったかもしれないと私は思ったりもする。

理沙は、ヨーロッパに行った幸一とも顔を見て話ができたはずだ。

だから、もしかしたら、理沙が私の奴隷にならなかったかも知れないなんて、今にしてみると思う。

他にも、通信環境の進歩はあって、メール容量なんかも、昔に比べるとかなり多くなっている。

写真や、動画を、メールに添付して送ったとしても、多分殆ど問題は出ないだろう。

でも、昔は、プロバイダのメール容量が10MBとか、そんな感じだったから、ちょっとした動画や、大きめの写真なんかを何枚か添付したら、それで相手のメール容量をいっぱいにしてしまって、エラーになったりしていた。

でも、今のフリーメールなんかは容量が大きすぎて、誰がこんなに使うんだ?と思うようなものまであるから、動画を添付したメールなんかも送り放題だ。

さらには、大容量のファイルを転送してくれるサービスもたくさんあるので、動画や写真を送ることの制約はほとんどないと言っていいと思う。

それに今の携帯でカメラがついていないものは無いくらいになっていると思うが、あの頃の携帯にはカメラがついていないものも結構あった。

つまり携帯の写メでさえも、出来る人と出来ない人が居た。

こういう通信技術の発達があるから、以前に比べると、遠距離主従でのコミュニケーションは取りやすくなっていると私は思う。

あの頃には考えられなかったことなので、今の人達が羨ましい。


こんな感じで、私の経験した遠距離主従のこと、最近のことなど、書いてみたのだが、近距離ですぐに会えるほうがいいというのは、確かだと思う。

それはやっぱり変わらない。

いくら、いろいろな手段があるといっても、実際に会えること、息遣いがわかること、匂いを感じること、声を直に聞けること、触れ合うことができること、というのは、何よりも強い。

特に主従というか、SMの場合には、プレイというのも一つの要素だから、それが出来るかどうか?というのは、大きいと思う。

だから、遠距離にならないほうがいいとは思う。

でも、遠距離になったからといって、悲観することもないと思う。

格段に関係の維持が難しくなるとも、私は思わなかったし、今も思ってはいない。

お互いの気持ちや心がけ次第だろう。

ちゃんと相手を想うこと、信頼しあう事、コミュニケーションをしっかりと取り合うこと、そういうことをお互いに意識すれば、思っていたよりも難しくはないと感じた。

それと、私の奴隷が危惧していたことだが、”いつでも御主人様が使いたいときに使ってもらえること”が、奴隷としての価値だと思う奴隷やM女も結構居ると思うのだが、それに関しても、遠距離ではできないという当たり前のことを御主人様が理解しているなら、問題にはならないと思う。

遠距離主従のことで、何度かメールでご相談を頂いたことがある。

主従関係を結べそうな人と出会ったのだが、遠距離なのでどうしようか迷っておられるというM女の方は結構いらっしゃるようだ。

やっぱり、御主人様への奉仕が足りなくなるのではないか?それで満足してもらえなくなるのではないか?奴隷としてそれでは物足りないと思われるのではないか?という危惧が大きくあるとのこと。

でも、遠距離ということを最初から理解している人が相手ならば、それは当然のこととして受け入れてくれるものだと私は思うから、そういうことであまり悩まなくてもいいだろう。

むしろ、その程度のことすら、理解出来ないとか、許容できない人なら、御主人様になどしないほうがいい。

今、遠距離で御主人様と付き合っておられるM女の方とも、お話をさせていただいているのだが、その方のブログなんかを拝見していても、遠距離で、会えない時でも、しっかりと御主人様を想っておられるのが伝わってくるし、会った時の嬉しそうなご様子をとても微笑ましく思う。

また、その方が以前に、「遠距離でも、すぐに逢えなくても、強く結びつく事が困難なものでは無い」とおっしゃっていたのだが、それはその通りだと思う。

もちろん、遠距離にならないのが、ベストだとは思うが、遠距離であることに、特別大きな不安を抱える必要はないと思うし、逆に、遠距離であればこそ、不安を持たないように、持ったとしてもそれを小さく留めておけるように、相手を強く想い信じることを心がければいいのだろうと、私は思う。

私がもしも、今、遠距離で奴隷を持つようなことがあったとしても、そう考えると思うし、多分遠距離であることを問題にはしないだろう。


今回の話は、遠距離主従を何年も続けておられる方からすると、当たり前のこと過ぎて、笑われるような内容だったかも知れないが、こういうご相談のメールもいただくので、私の経験などから、書いてみた。

遠距離になることを不安に思う方の参考になるといいなと思うし、今、遠距離主従の状態にある皆さんが、幸せに関係を続けられることを願っている。


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著者:vet

 ※このブログには、エロ動画やエロ画像、官能小説のようなものは一切無いが、内容が内容なので、SMや主従関係という、恋愛の形に不快感を覚える人、違う世界の話だと思う人などはすぐにブラウザを閉じて、このブログのことは忘れるように。

 私は以前、牝奴隷を飼っていた元”御主人様”。でも、今は飼っていない。奴隷を手放した経緯とか、過去の奴隷の話、そのときの気持ち、奴隷への想い、今だから考えられること、言えること。書きたいことを書きたいままに綴るブログ。
 また、今、これを書いている私の現状について、ご質問を頂くことが結構あるので、それについては、
 ◆私について
というカテゴリの中に、”現状の私”というエントリーにして書いておいた。このカテゴリには、私自身のこと(私の好みや、調教の方針など)をメインに書いているエントリーを入れてあるので、興味のある方がいるかどうかは分らないが、もしも気になるなら、見ていただければと思う。

 SM話はストイックになりがちなので、多少軽いタッチのコラムも交えて書いてみようと思う。奴隷を飼っていない今だから書ける御主人様の本音などをできるだけわかりやすく、そして正直に。今、奴隷になっている牝や、御主人様を探しているM女なんかには、御主人様の側の気持ちが少しは分かってもらえるかもしれない。ちなみに、私は理系的な思考傾向なので、考えすぎることが多く、そのために、なにやらややこしいことになることも多々ある。そのあたりも笑って読んでもらえれば、幸い。

 メールやコメントなども楽しみにしている。気軽な恋愛話、気楽なSM話から、SMや主従関係のこと、Mであることなどについての悩みや、相談、質問など、真面目なお話まで、どんなことでも、しっかり伺おうと思っている。恥ずかしいとか、こんなことを言っては変に思われるのではないか?とか、考えることもあるかも知れないが、私は、それなりに長くSMや主従関係の世界に居たので、それほど驚くことは無いと思うし、他人と変わっていることでも、変だとは思わないできちんと伺うつもりなので、メールやコメントは、遠慮せずに送ってくださればと思う。

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