理系Sの牝奴隷には言えない話
元、”御主人様”だったvetのSMに関するいろんな話。
はじめに

 いらっしゃいませ、とでも書くべきだろうか。とにかく、あなたが見に来てくれたことは素直に嬉しい。ありがとう。

 このブログはSM、男女の主従関係に関することを主に取り上げて書いている。なので少しアブノーマルだ。だから、初めてこのブログを訪れた人は、右側の欄の”このブログについて”をまずは読んで、それに同意できた場合のみ、読み進めて欲しい。

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”湯船で性処理”の途中だが…。

どうしても今日は、こっちが書きたかった。

そういう気持ちになった。

話を途中で切って申し訳ないのだが、お付き合いいただければと思う。




理沙が泣き止んだのは、かなりしばらくたってからだった。

なぜ泣いていたのか、本当のところは、私にはよくわからない。

今、考えても、やっぱりよくわからない。

ただ、あの時は、幸一が、理沙をまだ想っているのだとわかったことで、感情が溢れてしまったのではないか、と私は推測していた。

理沙は、泣き腫らした目で、私を見つめた。

そして、しばらく私の顔を見ていた。

私は、何も言わずに、そんな理沙を見つめ返していた。

何を言い出すのか、私も心が落ち着かなったし、私の方から色々と聞いてしまいたい気持ちも出てきていたりしたのだが、それでも、理沙が話し出すのを待った。

理沙の気持ちが少し落ち着くまでは、待ってやる必要があると思った。

それほど長い時間だったわけではないと思う。

理沙は、ずっと沈黙していることができる性格ではなかったから。

でも、私には結構な長い時間に感じられた。

理沙が、やっと口を開いた。

「何が何だか、わかりません…」

と。

本当に困惑し、辛さがにじみ出た顔で。

「そうか…」

「もう、どう考えればいいのか…」

混乱しているのは、明らかだった。

だから、ゆっくりと話しかけた。

「考えるのは、難しいか?」

「はい。こんなこと、思ってもみませんでしたから」

「この話、少しやめるか?」

私は、理沙があまりにも辛そうなので、時間を取ろうかと思った。

でも、理沙は、首を横に振った。

「やめても、考えてしまいますから、きっとダメです」

「俺と、この話をしている方が落ち着けるのなら、それでもいい。どうする?」

「そうさせてください」

「焦らせたようで良くなかったな。ゆっくりでいい。あまり急いで考えるな」

それまでは、理沙に結論を迫るような言い方をしていた。

だから、私はそれがよくないのだろうと思って、時間をかけても良いと言ったのだった。

そもそも、すぐに決めるのが無理なのはわかっていたのだが、私も心穏やかに居られることではなかったから、結論が早く欲しくて、焦っていたということだと思う。

「はい…」

そういって、またしばらく時間が経つ。理沙はやっぱり、色々なことを考えている。それが明らかに表情に出て、しかもコロコロと変わる。

だから、私から言ってやったほうがいいのかと思った。

「幸一は、あんなふうに、お前のことを想っている。とりえあえず、それはわかったな?」

私はできるだけ、ゆっくりと話を進めようとしたのだが…。

理沙は、やっぱり、急いで考えようとしているように思えた。

かなり、動揺していた。

だから、

「はい。でも、私は、御主人様の奴隷です!」

なんて、強く言い出した。

「ああ。そうだ」

私はなんとか、落ち着かせようと、ゆっくりと話しているのだが、それでも、理沙の勢いはどんどん強くなっていった。

「だから、そんな事、言われても! 私は、御主人様の奴隷なんですよ!」

「ああ、そうだな。ただ、幸一が言ったことも事実だ」

と、言ったのだが…。これが良くなかった。理沙の興奮の火に油を注いだようなものだ。

「なんで、そんなふうにおっしゃるのですか? 私のこと、嫌いになってしまわれたのですか?」

「お前に選ばせたいと思っている。それだけだ」

「ですから、私は、御主人様の奴隷です。幸一さんのことは、もう…」

「忘れるつもりか?」

「忘れます」

「お前の今の動揺のしかたを見ていると、それは、難しく思えるけどな」

「そんな…」

理沙は、また、涙を流した。そして、さらに感情的になって、こう言った。

「私のこと、御主人様は、嫌いになって、捨てたいと思っているのですね? 私なんか、もういらないんですね!? 私なんて、どうせダメな奴隷ですから!!」

最後は半分叫んでいた。

こうなってしまっては、もう、ゆっくり話かけてもダメだった。

だから、そんな理沙に、私は、低い声で言った。

「黙れ」

と。

私も理沙の勢いに触発されて、少し、気持ちが落ち着かなくなってきていたと思う。

つい、こういう形で、ねじ伏せようとしてしまったのだった。

「…」

理沙は、目を丸くして、口を閉じた。

調教中に、こういう風に言うことはあったが、普通に話をしているときに、こんな言い方をすることは、あまり無かったから、理沙はかなり驚いたのだと思う。

「誰がそんなことを言った?」

「だって、御主人様…」

「ほんとにお前が嫌いなら、こんなに苦しくないんだよ…」

売り言葉に買い言葉、だったのかもしれないが、感情的になった理沙に対して、私も気持ちが高ぶったのだと思う。

ついこんなことを言ってしまった。これを言ったら、理沙の判断に影響をあたえることは分かっていたのに。

言わないでおくべきことだったのに。

私の本音を出してしまった。

「苦しいって?」

「それは、どうでもいい。俺の問題だ。それよりも、お前の気持ちを考えるのが先決だろう」

私は、必死で繕った。

「でも、御主人様は…」

「だから、俺のことはいい。さっきのは忘れろ。問題はお前のことだ」

「私…」

「すぐに結論を出せとは言わない。ただ、全部のことを含めて、焦らずに、冷静に考えろ」

「はい…」

とは言ったものの、理沙は、やはり普通に考えられるとは思えなかった。

だから、ちゃんと考えるための具体的な材料を何か、与えないといけないと思った。

少し悩んで、私は決めた。

「理沙、携帯出せ。幸一の連絡先を教えてやる。これからは、俺に許可を取る必要もないし、何も言わなくていい。報告の必要もない。幸一と話したければ、自由に話せばいいし、会いたければ会えばいい」

「そ、そんなの、いらないです」

突然のことに、理沙は、反発した。でも、それを制して私は言った。

「使うかどうかは、お前が決めればいい。幸一と話すことが判断の材料にならないのなら、それでも仕方がない。いらないなら、自分で消せ。でも、とにかく、入れるだけ入れてやる。どう使うかは、お前次第だ」

そこまで私が言うと、理沙は、力なく立ち上がり、自分のバッグから携帯を取り出して差し出した。

私はそれに、幸一の電話番号と、メールアドレスを入れた。

それを理沙は悲しげな顔で見つめていた。

でも、その瞬間、私は、何かホッとしていたような気がする。

すごく奇妙な感覚だった。

今思えば、それまで私が一人で悩んできたことを、理沙に判断を預けることで、肩の荷を下ろした気分になったのかもしれない。

理沙に全てを押し付けて逃げただけだったのかもしれない。

だから、私は、楽になった気がしたのではないか?

そんな風にも思う。

ただ、同時に大きな不安が胸を占めた。

これでもう、完全に理沙が判断することができるようになったのだ。

今すぐに幸一に連絡を入れて、そこへ行くことすらも可能になった。

理沙を私のところにつなぎとめておくということが、私の力ではできなくなったようなものだ。

もちろん、私が強く言えば、それはできたのかもしれないが、ここまで理沙に言ってしまった以上、それを覆すという選択肢は、私にはもう無かった。

あとは、理沙が決める。

その段階にまで話を進めたのだ。

私の意志で。

正直な気持ちを言えば、それを後悔していないとは言わない。

でも、そうする以外のことも、私にはやっぱり考えられなかった。

理沙は、幸一の連絡先を入れられた携帯電話を握りしめて、やっぱり泣いていた。

それを、私は、ただずっと見つめていた。

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このブログについて

著者:vet

 ※このブログには、エロ動画やエロ画像、官能小説のようなものは一切無いが、内容が内容なので、SMや主従関係という、恋愛の形に不快感を覚える人、違う世界の話だと思う人などはすぐにブラウザを閉じて、このブログのことは忘れるように。

 私は以前、牝奴隷を飼っていた元”御主人様”。でも、今は飼っていない。奴隷を手放した経緯とか、過去の奴隷の話、そのときの気持ち、奴隷への想い、今だから考えられること、言えること。書きたいことを書きたいままに綴るブログ。
 また、今、これを書いている私の現状について、ご質問を頂くことが結構あるので、それについては、
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 SM話はストイックになりがちなので、多少軽いタッチのコラムも交えて書いてみようと思う。奴隷を飼っていない今だから書ける御主人様の本音などをできるだけわかりやすく、そして正直に。今、奴隷になっている牝や、御主人様を探しているM女なんかには、御主人様の側の気持ちが少しは分かってもらえるかもしれない。ちなみに、私は理系的な思考傾向なので、考えすぎることが多く、そのために、なにやらややこしいことになることも多々ある。そのあたりも笑って読んでもらえれば、幸い。

 メールやコメントなども楽しみにしている。気軽な恋愛話、気楽なSM話から、SMや主従関係のこと、Mであることなどについての悩みや、相談、質問など、真面目なお話まで、どんなことでも、しっかり伺おうと思っている。恥ずかしいとか、こんなことを言っては変に思われるのではないか?とか、考えることもあるかも知れないが、私は、それなりに長くSMや主従関係の世界に居たので、それほど驚くことは無いと思うし、他人と変わっていることでも、変だとは思わないできちんと伺うつもりなので、メールやコメントは、遠慮せずに送ってくださればと思う。

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