理系Sの牝奴隷には言えない話
元、”御主人様”だったvetのSMに関するいろんな話。
はじめに

 いらっしゃいませ、とでも書くべきだろうか。とにかく、あなたが見に来てくれたことは素直に嬉しい。ありがとう。

 このブログはSM、男女の主従関係に関することを主に取り上げて書いている。なので少しアブノーマルだ。だから、初めてこのブログを訪れた人は、右側の欄の”このブログについて”をまずは読んで、それに同意できた場合のみ、読み進めて欲しい。

 また、このブログ、少々ややこしい構成になっている。そのあたりも説明してあるので、それも理解してから読んでもらえればと思う。説明を読んで問題がなければ、二度目以降からは以下のエントリーを好きなように読んでもらえればそれでOK。

 AVや他の本格的なSM系サイトなどとは、多少違った視点からのSMの世界を知ってもらえれば、幸いだ。特に読者を指定するつもりはないが、御主人様を探しているM女などにはSMの実態を知るということで、参考になるのではないかと思うので、御主人様を選ぶ前に、SMの世界に飛び込む前に読んでもらえれば嬉しく思う。

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理沙と幸一が会った日から、数日後。

私の部屋に理沙がやってきていた。

忙しい時期、仕事帰りで、かなり遅い時間ではあったのだが、それでも理沙は私に話がしたいと言って。

話をしたいということだったから、私は、理沙が部屋にやってきても、いつもの奴隷としての挨拶なども首輪をつけてやることも、考えていなかったのだが、

理沙は、私の部屋に上がるとすぐに正座して手をつき、頭を下げて挨拶をした。

そして、首輪をつけて欲しいといった。

いつものように。

私は、そんな理沙に黙って首輪をつけてやった。

そして、もう一度手をついた理沙の頭に足を載せた。グリグリと床に押し付けた。

いつものようにして欲しいのだと思ったから。

だから、そうしたのだった。

ひと通り、それが終わって、頭を上げた理沙は、すごく嬉しそうに微笑んでいた。

「やっぱり、御主人様にしていただくのは幸せです」

と言って。

その理沙の顔、そして、言葉が、私には、色々な意味に取れたから、これから聞く、幸一との話というのが、本当に気になり、気持ちが落ち着かなかった。

「今日は、調教はしない。終電まで時間もないしな。話があるんだろう。それをまずは言ってみろ」

「はい」

理沙は静かに頷くと、幸一との話の内容を語り始めた。

「私は、幸一さんにも、御主人様に言ったのと同じ事をいいました」

「どんなことだ?」

「気持ちがわからないです、と」

「そうか」

「そうしたら、幸一さんも御主人様と同じ事を言いました。ゆっくり考えて結論を出せばいいって…。ずっと待つって」

「うん」

「どうして、お二人とも、同じなのでしょう?」

理沙は、私を非難するような、それでいて、寂しいような、そんな顔をしていた。

「あいつも、御主人様をやっていたからな。こういう決断を急かすのは良くないと思ったんだろう。やっぱり幸一だな。そういうところはちゃんとわかっている」

「どうして、そうやって幸一さんのことを褒めたりできるんですか? 本当は、御主人様って馬鹿なんじゃないんでしょうか? 奴隷なんて命令すればそれでいいのに…」

理沙が顔をしかめながら、怒ったように言った。

どうして、命令をしてくれないのか?と言いたいのがわかる。

でも、そんな命令は私には出せない。

奴隷は、納得して御主人様のところにいるから奴隷でいられる。

御主人様は、奴隷を選ぶかもしれない。でも、奴隷に選ばれるものでもある。

主従になるかどうか?という判断をする時点では対等なのだ。

そのことはわかっていたから。

そして、おそらく幸一もわかっていたから、同じ事を言ったのだと私は思った。

「馬鹿か…。面と向かってよく言うな」

私は苦笑しながら理沙に言った。

「だって、そうじゃないですか?命令すればどうにでもできるのに、やらないんですから」

「そうだな。そういうものかもしれないな」

「本当に困ります…」

そう言いながらも、理沙は、いつの間にか泣きそうな顔になっていた。

表情がコロコロと変わる。それだけ、気持ちが揺れているということだ。

だから、そんな理沙を私はそっと抱き寄せた。

そして、ゆっくりと言い聞かせるように、耳元で言った。

「困らせたのは悪かった。でも、お前の一生のことだ。お前が決める以外に無い。それはわかるな?」

コクリと理沙が頷く。

「だから、俺の命令を乞うんじゃなくて、ちゃんと自分で考えろ」

もう一度理沙が頷く。

そのまましばらく、私は理沙を抱いていた。

きちんと考えろ、といいつつもそのまま私の奴隷でいて欲しいと思う複雑な心境のままで。

そして、私は理沙を離した。

理沙は少し笑顔になっていた。

「今日は、この間の幸一さんとのお話を聞いて頂こうと思っています。よろしいでしょうか?」

「ああ」

「幸一さんとは、今のことについてお話をしてきました。どちらかと言えば、幸一さんのことを聞いた方が多かったです。幸一さんのご実家の状況とか、お仕事のこととか、そういうことをかなり詳しく教えて下さいました」

そう言ってから、その内容も、理沙は私に話した。

そこまで話す必要はないとは思ったのだが、理沙がそれでは納得しないようだったので、私はそれを遮ること無く、全部聞いた。

「幸一も、色々と大変だな」

「はい。でも、一つ約束すると、おっしゃっていました」

「なにを?」

「私がもしも幸一さんのところに行ったら、絶対にゴタゴタのとばっちりが無いようにするって。だから、今すぐには無理だけど、とにかく早く片を付けるって」

「そうか」

「だから、安心して来てくれて良いと、言っていました」

「そうか」

「それから…」

ここで理沙は、少し躊躇した。言いにくいことだったのだろう。

私は理沙の顔を見てそれを待った。

少しして、理沙が言った。

「御主人様が、この間、おっしゃっていたとおり、私のことを、今でも想っていると…言っていました」

「あいつの口からそれが聞けたんだな?」

「はい…」

「良かったな」

なんにも良くはないのだが…。

こう言うしか無かった。もう、意地だったと思う。格好を付けたかったのだと思う。

「…」

理沙の目から涙が流れた。

「これで、本当に、お前が好きに決められる」

「そう、ですね…」

そう言うと、理沙はうつむいた。私も何も言わずに、理沙が次の言葉を継ぐのを待っていた。


テーマ:主従関係 - ジャンル:アダルト


「奴隷は、納得して御主人様のところにいるから奴隷でいられる。」

そうなんですよね。
関係の形はひとそれぞれですが、
私の場合でお話させていただくと、
“私”が“ご主人様の”奴隷になりたいと望み、
そうさせていただいたので、させられているわけではないから、
自分のなかで悩みや戸惑いがあっても
続いているのかなと思います。
奴隷になれと命令されたこともありませんし。

また、きっと、プレイをしたいか、主従をしたいかで話も変わってきますよね。

理沙さんの決断を待つ、このときの出来事は
本当に心が動いて、
Vet様にとって忘れられない時間だったんだなぁと思います。
「ご主人様」として、体面を保つ努力をしながら、
理沙さんの心がこちらを向く様にと願う気持ちが
伝わってきます。
本当に理沙さんという奴隷を大切に想っているんだなって。
この出来事を書くのもある意味つらいだろうなって感じます。
私はVet様のつづきをたのしみにしています。

[2011/11/16 18:01] URL | 智薫 [ 編集 ]

私が主従関係の実際のところをあまり知らなかった頃には、御主人様が命令して従わせて、奴隷と主従関係を結ぶのだと思っていました。
もちろん、そういう主従も居るのだと思いますが、今の私、というか、このエントリーに書いた時期の前から、それには、違和感を感じていました。
奴隷が納得した上で主従になるということが必要なのだろうと思うようになりました。
”奴隷になる”という決断は、M女が持っている最大で最後の自由であり、権利であると思いますので、それを私は尊重するべきだと思うようになりました。
納得して御主人様の奴隷で居るということは、その後の主従関係を考えても必要なものだと思っています。
私のこういう方針は、前にも書きましたが、たまに、歯がゆいですとか、押しが弱いとか、言われたりもするのですが、やっぱり譲れないところですね。
智薫さんも、自分で望んだことだという思いがあるから続いている部分もあるとのことですから、私もそれを伺うと、この考え方は間違っていないのだろうと思えます。

どんなに短い主従関係であっても、プレイだけの付き合いというのは、私はできないので、こういうことはしっかり最初に考えます。

理沙が決断するまでの間は、正直、心が休まる時がなかったです。
なんでこんなことになってるんだ?と、何度も思いましたから。
でも、最終的には理沙が選ぶべきことというのが、私の気持ちの中に大きくありましたから、それをなんとか維持していました。
今はそれで良かったのだと思えますが、あの頃は、もしも何かきっかけがあれば、それを覆して、理沙を手元に残そうとしたかも知れません。本当に紙一重のところで考えていたことでした。
今、これを書くことは、辛いことでもありますし、逆に、あの出来事を消化(昇華)するという意味で必要なこととも思っています。どちらにしても書くのは精神的には疲れますが。
理沙の話は、もうちょっとだけあります。お付き合いいただけると幸いです。

[2011/11/20 00:20] URL | vet [ 編集 ]














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このブログについて

著者:vet

 ※このブログには、エロ動画やエロ画像、官能小説のようなものは一切無いが、内容が内容なので、SMや主従関係という、恋愛の形に不快感を覚える人、違う世界の話だと思う人などはすぐにブラウザを閉じて、このブログのことは忘れるように。

 私は以前、牝奴隷を飼っていた元”御主人様”。でも、今は飼っていない。奴隷を手放した経緯とか、過去の奴隷の話、そのときの気持ち、奴隷への想い、今だから考えられること、言えること。書きたいことを書きたいままに綴るブログ。
 また、今、これを書いている私の現状について、ご質問を頂くことが結構あるので、それについては、
 ◆私について
というカテゴリの中に、”現状の私”というエントリーにして書いておいた。このカテゴリには、私自身のこと(私の好みや、調教の方針など)をメインに書いているエントリーを入れてあるので、興味のある方がいるかどうかは分らないが、もしも気になるなら、見ていただければと思う。

 SM話はストイックになりがちなので、多少軽いタッチのコラムも交えて書いてみようと思う。奴隷を飼っていない今だから書ける御主人様の本音などをできるだけわかりやすく、そして正直に。今、奴隷になっている牝や、御主人様を探しているM女なんかには、御主人様の側の気持ちが少しは分かってもらえるかもしれない。ちなみに、私は理系的な思考傾向なので、考えすぎることが多く、そのために、なにやらややこしいことになることも多々ある。そのあたりも笑って読んでもらえれば、幸い。

 メールやコメントなども楽しみにしている。気軽な恋愛話、気楽なSM話から、SMや主従関係のこと、Mであることなどについての悩みや、相談、質問など、真面目なお話まで、どんなことでも、しっかり伺おうと思っている。恥ずかしいとか、こんなことを言っては変に思われるのではないか?とか、考えることもあるかも知れないが、私は、それなりに長くSMや主従関係の世界に居たので、それほど驚くことは無いと思うし、他人と変わっていることでも、変だとは思わないできちんと伺うつもりなので、メールやコメントは、遠慮せずに送ってくださればと思う。

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