理系Sの牝奴隷には言えない話
元、”御主人様”だったvetのSMに関するいろんな話。
はじめに

 いらっしゃいませ、とでも書くべきだろうか。とにかく、あなたが見に来てくれたことは素直に嬉しい。ありがとう。

 このブログはSM、男女の主従関係に関することを主に取り上げて書いている。なので少しアブノーマルだ。だから、初めてこのブログを訪れた人は、右側の欄の”このブログについて”をまずは読んで、それに同意できた場合のみ、読み進めて欲しい。

 また、このブログ、少々ややこしい構成になっている。そのあたりも説明してあるので、それも理解してから読んでもらえればと思う。説明を読んで問題がなければ、二度目以降からは以下のエントリーを好きなように読んでもらえればそれでOK。

 AVや他の本格的なSM系サイトなどとは、多少違った視点からのSMの世界を知ってもらえれば、幸いだ。特に読者を指定するつもりはないが、御主人様を探しているM女などにはSMの実態を知るということで、参考になるのではないかと思うので、御主人様を選ぶ前に、SMの世界に飛び込む前に読んでもらえれば嬉しく思う。

 私への意見や質問、相談、その他の話などがある場合には、右側の欄の中段あたりにある”管理人、vet宛メール”のところのリンクから、メールフォームにいき、メールを送っていただければと思う。メールフォームは2つ用意してあるが、どちらから送ってくださっても構わない。また、各エントリーのコメント欄に書いてくださってもいいので、気軽に話しかけてくれればと思う。


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しばらくして、理沙が顔をあげた。先ほどまでの話を切りたいようで、涙を拭い、少し表情を明るくして。

「それから、私のことも少し話しました。私の今の仕事のこととか、御主人様との関係とかも。御主人様のことを想っている気持ちが大きくあることも、はっきりと言いました」

そのことは、理沙はものすごく強調していた。

これは、私には言っておきたかったことなのだろう。

「そうか」

「でも、そうしたら…。幸一さんは、いい奴隷になったね、って…。笑って。もう、わけがわからないです。御主人様も、幸一さんも」

「悪かったな」

私は苦笑しながら言った。

そんな私を見て、理沙は、泣いているのか、笑っているのか、怒っているのか、よくわからない顔をした。

ただ、やっぱり、涙だけは流れていた。

「本当なら、私に、どっちがいいのかって、聞くものではないでしょうか? いつまででも考えろって言うのではなくて、ちゃんと決めろって言いませんか?」

「かも知れない」

「ですよね?なのに、幸一さんも何も聞かないんです。今決められなければ、それでも良いって」

「それが不満か?」

「不満と言うか…。こんなことをしていていいのかな?って思います」

「俺は良いって言った。幸一もそれで良いというのなら、問題ない」

「でも、そうは思えなくて…」

「それは、お前が勝手にそう思っているだけだろう。幸一の本心は知らない。でも、少なくとも、俺は、それでいい。それも信じられないのか?」

「いいえ、そんなことはありません」

「じゃあ、いい。また、幸一とも会えばいい。納得するまで、ちゃんと」

「…。はい…]

理沙は少し躊躇しながらも、ゆっくりと頷いた。

そして、私を見て、ハッと思い出したように、

「ああ、それから…」

といって、理沙が幸一に話した、理沙の現状に関しても、一言一句間違いなく伝えようとでもしているかのごとく、詳しく私に語ったのだった。

「こんな話を、幸一さんとはしてきました。お店に入ってお話をして、お店を出た所で別れました。だから、幸一さんとは手もつないでいません」

これもやっぱり理沙は私に伝えておきたかったことなのだろうと思う。

「それで、お前は、幸一のことを考えられそうなのか?」

「前よりは少し…。以前の幸一さんとあまり変わりがなさそうということだけはわかりましたから。でも、幸一さんとお話をしている間も、御主人様のことが頭に浮かんで…。だから、やっぱり迷います」

「うん」

「時間がかかっても本当にいいのでしょうか?」

「それはいい。幸一もそう言ったのだろう?じゃあ、問題ない。ゆっくり考えろ。必要なら、幸一にもまたちゃんと会ってこい」

「はい…。また会ってくるかも知れません。でも、もしも御主人様が、私のことを幸一さんに戻したくないと思われたらそう命令してください。その時には、私は幸一さんのことをきっぱりと諦めますから」

理沙はすがるような目でそう言った。

でも、それを私ははねつけた。

「それはない。そうする気なら、最初からこんなことはしていない」

「そうですか…」

「俺に命令されて楽になろうと思うなよ」

「やっぱり、駄目ですか…」

「甘えるな」

「すみません。ちゃんと考えます」

これで、理沙と幸一が会った時の話は終わりだった。

本当に、お互いの状況説明と今の心境を伝え合っただけのものだったようだ。

私は、もっと突っ込んだ話をするのかと思っていた。

幸一が理沙に、自分のところに来てくれるようにと、強く言うのではないか?とも思っていた。

でも、それはなかったようだった。

やはり、幸一には、その時点でも私に対する、遠慮があったのかもしれない。

それに、幸一も御主人様だったから、奴隷にきちんと時間を与えて選ばせるということが必要だというのは、多分認識していたのだと思う。

そういう意味では、幸一も理沙のことをしっかりと考えてくれていた。

それは、良かったと思ったが、私としては、やっぱり複雑な思いはあった。

幸一も、理沙のことを本気で大切にしようと思っているということがわかるから。

大切に思うからこそ、急かしたりせずに、理沙がちゃんと考えられるようにと、配慮している。

それを思うと、やはり私の心は揺さぶられるのだった。


その日。

話が終わってから。

理沙は、奴隷として、いつものように使って欲しいと言った。

調教はしないと言ってあったし、終電の時間もあったのだが、それでも理沙はそういって懇願した。

時間が来ても、私の部屋から帰ろうとはしなかった。

結局、終電を逃す時間まで、理沙は私のところにいた。

だから、私は理沙を性処理に使った。

終電がなくなったから、その日は理沙と一緒に眠った。

理沙をしっかりと抱いて眠った。

理沙を抱いて眠ることが、これから先もずっと出来るのか、それとも、あと何回かしかできないのか、なんて思いながら…。


次の日の朝、理沙は、かなり早くに起きて、帰っていった。

本当に、迷った顔のままで。

テーマ:主従関係 - ジャンル:アダルト

はじめまして。
vetさんへ
はじめまして。
S女をしています。
綺果(あやか)です。
vetさんのblog全て拝見しました。Sとしてだけではなく、色々勉強になるお話ばかりで、楽しく拝見しました。
これからも、素敵な言葉達を、散りばめてくださいね。

りささんと幸一さんの話し続きがとても気になります。

なんか、vetさんのblogは、言葉に命が注ぎ込まれてるかのように、私の中に吸い込まれていきます。

得に、このお話は、それぞれの、気持ちに共感してしまい、読んでいて、切なさを感じてしまいます。



過去のお話だとしても、その時は、精一杯の思いで向き合い、過ごしていただろうなって思うと、いたたまれなく感じます。





このお話の最後まで、楽しく拝見していこうと思います。
[2011/12/11 06:03] URL | 綺果 [ 編集 ]

>綺果さん
はじめまして。ブログ読んでくださってありがとうございます。
全部読んで下さったとのことで、大変だったのではないでしょうか。

S女性の方なのですね。同じSとして、色々とお話できたら幸いに思います。

理沙と幸一の話、共感していただけて、とても嬉しいです。
本当に、色々な思いがありました。
あの時に下した様々な決断も、今思うと、もう少し違うこともあったのかな?なんてことも考えます。
あの時には、精一杯考えたつもりですが、あとから振り返ると、こんな風に思うのですから、その時、その時に冷静に向き合うというのは、本当に難しいことですよね。
やぱpり、感情というのは、なかなか思う通りにはならないものです。

理沙との話は、やっと、終わりに近づいていて、少しほっとしてきた反面、私の辛かった時期の話でもありますので、書くたびに、かなりのエネルギーを使っております。
なので、ゆっくり更新になってしまっておりますが、最期までお付き合いいただけると、光栄です。

それから、ブログのアドレスをかかれておられたので、勝手にリンクさせていただきました。もしもダメでしたら、おっしゃってください。

ということで、今後ともよろしくお願いしますね。

[2011/12/11 22:06] URL | vet [ 編集 ]
続き楽しみにしてます。
素敵な文章を拝読させて頂いています。
続きが楽しみで仕方ありません。
これほど深い絆をもった3人がどうして別れていくのか?
が気になって仕方が無いのです。
主従関係は一生物だと言ってる人は多いけれど、
本当に一生を主従で過ごした人は非常に少ないと
想います。果たしてそうした精神性はどこまで純粋で
存在し続けられるのか?どんな環境の変化が別れを
誘発していくのか?そうした興味が尽きないのです。
ずっと疑問に思ってる回答には、未だ答えがありません。
その答えの探求のきっかけになるのでは?と
勝手に期待してしまって居ます。
判りやすく整理された文章は逆に人の胸を打つと想います。
これからも書いていただける素晴しい文章を楽しみにしております。



[2011/12/19 17:38] URL | rei [ 編集 ]
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このコメントは管理人のみ閲覧できます
[2011/12/21 21:39] | [ 編集 ]

>reiさん
続きを楽しみにしてくださって嬉しいです。
ただ、この続きもの話の部分というのは、私の別れの話が必ず最後に来るので、書くのに色々な思いがあって、なかなか進まない部分でもあります。
ですので、更新遅いですが、ゆっくりお付き合いいただけると幸いです。
主従関係といっても、一生続くのは、やっぱり難しいのでしょうね。
私も今のところ、全て別れていますし、私の知り合いでも、別れるのが早い人もいました。
ただ、主従だから、特別な別ればかりというわけでもなく、普通の男女のように別れる人もいます。
本当に色々です。
私は、私の身に起こったことを書くだけなので、reiさんの疑問の回答になるかどうかはわかりませんが、しっかりと書いていきますね。


>2011/12/21 21:39にコメントくださった匿名希望さん
はじめまして。読んでくださってありがとうございます。
共感してくださったとのことで、嬉しく思います。
また、私の経験に似た部分もあるようで、そういう方からコメントを頂いて、驚いてもおります。
私の思っていたことも、わかっていただけるのかなと、嬉しく思いました。
体調を崩されたおられたとのことですが、大丈夫でしょうか?
あまり無理をなさらないでくださいね。

今後とも、よろしくお願いします。
[2011/12/22 02:02] URL | vet [ 編集 ]














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このブログについて

著者:vet

 ※このブログには、エロ動画やエロ画像、官能小説のようなものは一切無いが、内容が内容なので、SMや主従関係という、恋愛の形に不快感を覚える人、違う世界の話だと思う人などはすぐにブラウザを閉じて、このブログのことは忘れるように。

 私は以前、牝奴隷を飼っていた元”御主人様”。でも、今は飼っていない。奴隷を手放した経緯とか、過去の奴隷の話、そのときの気持ち、奴隷への想い、今だから考えられること、言えること。書きたいことを書きたいままに綴るブログ。
 また、今、これを書いている私の現状について、ご質問を頂くことが結構あるので、それについては、
 ◆私について
というカテゴリの中に、”現状の私”というエントリーにして書いておいた。このカテゴリには、私自身のこと(私の好みや、調教の方針など)をメインに書いているエントリーを入れてあるので、興味のある方がいるかどうかは分らないが、もしも気になるなら、見ていただければと思う。

 SM話はストイックになりがちなので、多少軽いタッチのコラムも交えて書いてみようと思う。奴隷を飼っていない今だから書ける御主人様の本音などをできるだけわかりやすく、そして正直に。今、奴隷になっている牝や、御主人様を探しているM女なんかには、御主人様の側の気持ちが少しは分かってもらえるかもしれない。ちなみに、私は理系的な思考傾向なので、考えすぎることが多く、そのために、なにやらややこしいことになることも多々ある。そのあたりも笑って読んでもらえれば、幸い。

 メールやコメントなども楽しみにしている。気軽な恋愛話、気楽なSM話から、SMや主従関係のこと、Mであることなどについての悩みや、相談、質問など、真面目なお話まで、どんなことでも、しっかり伺おうと思っている。恥ずかしいとか、こんなことを言っては変に思われるのではないか?とか、考えることもあるかも知れないが、私は、それなりに長くSMや主従関係の世界に居たので、それほど驚くことは無いと思うし、他人と変わっていることでも、変だとは思わないできちんと伺うつもりなので、メールやコメントは、遠慮せずに送ってくださればと思う。

 リンクフリーなので、気に入ったら、好きにリンクしてくださればと思う。言っていただければ、私からもリンクするので、そういう意味でも気軽に声をかけてもらえれば幸い。

 このブログは、私が奴隷と過ごした日々を時系列で綴った続き物の話と、SMに関するちょっとした小話や、SMに対する私の考えや体験、見聞きした面白い話題などを個々に書いた単発物のコラムとが混在している。

 続き物の話は、エントリーの題名に第何話という番号が書いてあり、以下のカテゴリにまとめてある。
 ●最初の奴隷
 ●二匹目の奴隷
 奴隷と私とのストーリーを読みたい場合にはこちらを読んでもらえればと思う。

 単発物のコラムは、以下のカテゴリにまとめてある。
 ●四方山話:1エントリーでひとつの話
 ●四方山話(続き物):複数エントリーでひとつの話
 短い話を気軽に読みたい場合にはこちらを読んでもらえればと思う。

 単発物のコラムの中でも、SMの技術的な話だけは別にしてある。それは、
 ●SM技術
にまとめておいた。技術的なことに興味のある場合には、こちらを読んでもらえればと思う。

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  当ブログ内に書くことは、私が実際にやってみたことや考えたことであって、それが正しいかどうかを完全に検証したわけではない。だから、もしも同じことを試す場合には自己責任で、細心の注意を払って実行して欲しいと思う。SMなので、体への損傷などの可能性もなくはないから。とにかく気をつけて欲しい。そして、このブログ内のことを試して、いかなる不利益が生じたとしても、私、vetは免責されることとする。そのことはしっかりと承知した上で読んでもらいたい。
 奴隷のためにも、そして御主人様のためにも、本当に無茶なことはしないで、幸せなSMを楽しんで欲しいと願っている。

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