理系Sの牝奴隷には言えない話
元、”御主人様”だったvetのSMに関するいろんな話。
はじめに

 いらっしゃいませ、とでも書くべきだろうか。とにかく、あなたが見に来てくれたことは素直に嬉しい。ありがとう。

 このブログはSM、男女の主従関係に関することを主に取り上げて書いている。なので少しアブノーマルだ。だから、初めてこのブログを訪れた人は、右側の欄の”このブログについて”をまずは読んで、それに同意できた場合のみ、読み進めて欲しい。

 また、このブログ、少々ややこしい構成になっている。そのあたりも説明してあるので、それも理解してから読んでもらえればと思う。説明を読んで問題がなければ、二度目以降からは以下のエントリーを好きなように読んでもらえればそれでOK。

 AVや他の本格的なSM系サイトなどとは、多少違った視点からのSMの世界を知ってもらえれば、幸いだ。特に読者を指定するつもりはないが、御主人様を探しているM女などにはSMの実態を知るということで、参考になるのではないかと思うので、御主人様を選ぶ前に、SMの世界に飛び込む前に読んでもらえれば嬉しく思う。

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私は、理沙に服を着ろと命じていた。

理沙は、首輪を付けられることもなく、服を着ろと言われた意味を、理解していたと思う。

私は、奴隷とだけで過ごす室内では、ほぼ確実に、首輪をつけてきたのだから。

それをしないということは、どういうことなのか?

すぐに思い当たったと思う。

私が、思っていたことに、多分、理沙は、気がついていたと思う。

理沙は、服を着ようとはしなかった。

それは、理沙の意地だったのかもしれない。

そして、私はそれに張り合ってしまった。

自分の中の感情を、なんとか処理するために。

だから、こんなことを、理沙に言った。

「理沙、正直に言え。幸一に対して気持ちがあるんだろ」

「…」

それを聞いた理沙は、ボロボロと涙をこぼして、泣くだけだった。

それでも私は続けた。

「幸一のところにいけば、お前は幸せになれるって思ってるんだろ」

と、何度も。

これを言うのは、卑怯だったと思う。

理沙は、おそらく頷くしか無い。

幸せになれないとは、おそらく言えない。

それはわかる。

理沙は幸一に対しても想いがあったのだから。私はそれを知っていて言った。

そして、私の問いに頷いたなら、それは理沙が選んだことになる。

自分から幸一のところに行くと言ったことになる。

そんな状況を作った私は、本当に卑怯だったと思う。

未だに、この時の私を、私は嫌悪しているし、自分のずるさや弱さを悔いている。

でも、そうしないと、辛かった。

耐えられなかった。

私は自分のことしか考えてなかったから、こんなことを言えたのだと思う。

「どうなんだ?答えろ」

そんな私に、理沙が、やっと答えた。

「幸一さんは、私を幸せにしてくださると言っていました。だから、きっと幸せになれると思います」

「それなら、それでいいんじゃないのか」

「でも、御主人様は…」

理沙は、きっと、自分を必要としていると、私に言って欲しかったのだろうと思う。

でも、私がそんなことを言ってしまったら、また同じ事を繰り返す。

私と幸一の板挟みという理沙の状況がさらに続くことになる。

理沙のため、と思っていたのだが、私もその状況が辛かったのだと思う。

逃れたかったのだと思う。

だから、それを終わらせようとした。

理沙のことを手放したくないと思っていたのに、もう、その場のその状況を何とかすることしか頭に無かった。

その時の、私の勢いもあった。

何も考えていない、勢いだけの私。

理沙が、おそらく幸一を選びたがっているのだと、私が思ったときに湧いてきた感情というか、はっきり言えば、怒りや、悔しさや、寂しさに流されているだけの私。

今振り返れば、本当に幸一を選びたかったのかどうかさえ、理沙の言葉から断定することなんてできないと思えるのに、あの時は、理沙はそうなのだと、私は判断し、そして勝手に憤った。

理沙が嘘を付いたこと。

そのせいで、私の中には、理沙が本当のことを言えない相手になってしまったという寂しさも生まれていた。

悔しいし、泣きたいし、情けないし、かと言って、そんな感情を爆発させて怒鳴り散らすことすらも私はできなかった。

おそらく、変な意地まであったんだ。

あの時は、それが頭の中いっぱいに広がっていた。

だから、理沙を受け入れるようなことを言える気持ちにはならなかった。

そして、理沙が一番、突き放されたと思うであろう言葉を、私は自然に、思いついてしまっていた。

その時の理沙が最も言われたくないであろう言葉を。

でも、それを、私は、それほどの考えも無しに、告げた。

これが、理沙に告げた言葉の中で、私が、一番後悔し、そして嫌悪しているものだ。

「俺には、美佳が居る」

と。

おそらく、理沙に対するトドメの言葉だった。

「お前は不必要だ」「お前の代わりはいるのだ」と言ったのと同じだ。

そしてまた、理沙と美佳を比べて、美佳のほうが、私の奴隷としてふさわしいと言ったのだ。

奴隷を比較するという、多分、最もしてはいけないことを、私はここでやっていた。

もっと言い方があったと思う。

同じように、理沙を幸一の方へと向けるにしても、違う方法はあったはずだと思う。

でも、あの時の私は、この言葉を選んだ。

自分で選んだのに、後から、猛烈に後悔した。今になっても、まだそう思っている。


それを聞いた瞬間の理沙の顔ははっきりと覚えている。

なんと形容していいのかわからない。

グチャグチャ。

とでも、言えばいいのだろうか。

理沙は大声で泣き喚いた。

私にすがって泣いた。

ずっと、泣いていた。

そして、本当に長い時間が経って、泣き終わった時、静かに服を着ると、私に土下座をして、理沙は言った。

「申し訳、ありませんでした」

と。

それだけを言って、部屋を出ていった。


理沙が帰ったあとのホテルの部屋。

これで確実に理沙を失ったと思った。

それも、私が、私の言葉で、私の態度で、そうしたのに、私も、泣いていた。


テーマ:主従関係 - ジャンル:アダルト

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[2012/09/20 00:45] | [ 編集 ]

初めてのコメントです。

どう言えば良いのかわからないんですが・・・

胸にすごくきました。
(上手く表現できず申し訳ないです)

この続きがどうなるのか、とても気になります。
[2012/09/20 22:52] URL | maki [ 編集 ]
お久しぶりです。
このお話も、もうそろそろ、終盤に入りそうっていうか、もう終盤かな?



どんなENDでも、楽しみにしてますね。
[2012/09/20 23:13] URL | 綺果 [ 編集 ]
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[2012/09/22 08:08] | [ 編集 ]

>2012/09/20 00:45にコメントくださった匿名希望さんへ
そうですか…。
私も同じです。それを、わかっていただけたこと、伝わったことがとても嬉しいです。
ありがとうございます。


>makiさん
はじめまして。ブログ読んでくださって嬉しいです。
私も、当時は本当にどうしていいのかよくわからなかったですね。
そして、今、書いていても、なかなか難しいものです。
ただ、ここを書くことが出来たのはホッとしています。
感想をお伝えくださってありがとうございます。
表現が上手くないとか、気になさらないでくださいね。
率直に思ったことを書いていただけるのはありがたいです。

続きも、徐々に書いていきますね。


>綺果さん
お久しぶりです。
確かに終盤ですね。もうそろそろ、理沙の話というのは終わりです。
なんとか、しっかりと書き終えたいと思います。
楽しみにしてくださっているとのこと、ありがとうございます。


>2012/09/22 08:08にコメントくださった匿名希望さん
ありがとうございます。
この部分というのは、私にとっては、とても大きな転機というか、そういうところなので、ちゃんと書けてよかったです。

間違っていなかったでしょうかね…。
そう言っていただけると、なんだか救われた気持ちになりますが、私の中では、未だに悔いの残る一言なので、それはそれとして、これからも残っていくのかもしれません。
ただ、こうして書くことが出来たので、一つの区切りでもあると思っています。

ブログで、こういう部分を書くのが大変なのは、書き始めた時に、ある程度予測していたのですが、これほどとは思っていなかったのでちょっとびっくりしています。
でも、しっかりと書いて行きたいと思います。

労りのお言葉をありがとうございます。

[2012/09/23 21:16] URL | vet [ 編集 ]

vet様
先日はコメントをありがとうございました。
とても、嬉しかったです。

かけたお言葉に、
後悔されたとのことですが

後悔するほどの
言葉で無いと
・・・、
どうしようもなかったのかも
しれないですよね

そのときの「感じ」を、
ざらりとした、厭な違和感を、
訂正したい気持ちを、
今も未だ大切に持っているところが
理沙さんという奴隷さんへの想いの大きさ
だと 感じました。
言って自分自身も傷ついたこと、
苦しんだこと、
静かに書けることもまた、
vet様のすごさ だと 思います。

[2012/09/25 23:44] URL | 智薫 [ 編集 ]

>智薫さん
智薫さんの、ブログの節目でしたので、コメントさせていただきました。
今後とも、どうぞよろしくお願いします。

あの時の言葉は、客観的に考えるなら、必要な言葉でもあったのだと思います。
あのまま、私と、幸一との板挟み状態が、ずっと続くのは、良くないことは、私も、幸一も、そして、理沙もわかっていたことでしたら、誰かが、それをどうにかしないといけなかったのだと考えると、私が、私の奴隷への責任として、そうしたのは、正しかったとも思えるのです。

でも、やはり、主観、感情としては、あれは、後悔する以外にない言葉でした。
口に戻せるなら戻したいと思える言葉の一つです。
そんな気持ちを書くことができ、また、それについて、こうして智薫さんにも、コメントをいただけて、とても嬉しく思います。
やっと、あの言葉についても、ひとつの区切りを付けることができたと思います。もちろん、忘れるということではないですが、これからは、何か違う気持ちで思い出せるのではないかと、自分に期待しています。

いつも、読んでくださってありがとうございます。
[2012/09/30 23:44] URL | vet [ 編集 ]
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[2012/10/03 06:23] | [ 編集 ]

>2012/10/03 06:23 にコメントくださった匿名希望さんへ

メールの方でもお話できてよかったです。

このエントリーに関しては、やっと書けてホッとしているという部分はあるのですが、あまりにも自分を分析しすぎると、どこにも行けなくなるような感じというのは、確かにあるかもしれませんね。
私は、そういう風に考えがちなので、気をつけたいと思います。アドバイスありがとうございます。

一応、山というか、一番気持ちが溢れる部分は乗り越えたのですが、これで終わりではないので、私のペースでまた書いて行きたいと思います。読んでくださって有りがとうございます。
[2012/10/07 23:56] URL | vet [ 編集 ]

せつないなあ。。。

私も理系S

なんとなく共感できます。。
[2013/11/23 16:55] URL | ひで [ 編集 ]

>ひでさん
あの時のことは今でも後悔しています。
未だに、あの言い方はなかったなと思うのですが、それ以外にどう言えばいいのか?も思いつきませんでした。
本当に、私は、出来の悪い、御主人様だったなと振り返る出来事です。
共感いただいて、ありがとうございます。嬉しいです。
[2013/11/27 10:57] URL | vet [ 編集 ]
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[2016/12/21 08:07] | [ 編集 ]

>2016/12/21にコメントくださった匿名希望さん
はじめまして。ブログ読んでくださってありがとうございます。
お返事がものすごくおそくなりまして、すみません。
長いブログなので、読むのも大変だったと思いますが、しっかりと読んでくださって嬉しいです。

このブログもかなり長くやっておりますものですから、あの頃について思うことも、ブログを始めたときと、また違ったように、感じることもありますが、確実に、気持ちの整理はできてきていると思っています。
もう、吹っ切れたとは言いませんが、書くことで楽になったのは確かです。
そして、こんな風に、温かいコメントを頂けて、本当にありがたく思います。
[2017/02/07 23:27] URL | vet [ 編集 ]














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このブログについて

著者:vet

 ※このブログには、エロ動画やエロ画像、官能小説のようなものは一切無いが、内容が内容なので、SMや主従関係という、恋愛の形に不快感を覚える人、違う世界の話だと思う人などはすぐにブラウザを閉じて、このブログのことは忘れるように。

 私は以前、牝奴隷を飼っていた元”御主人様”。でも、今は飼っていない。奴隷を手放した経緯とか、過去の奴隷の話、そのときの気持ち、奴隷への想い、今だから考えられること、言えること。書きたいことを書きたいままに綴るブログ。
 また、今、これを書いている私の現状について、ご質問を頂くことが結構あるので、それについては、
 ◆私について
というカテゴリの中に、”現状の私”というエントリーにして書いておいた。このカテゴリには、私自身のこと(私の好みや、調教の方針など)をメインに書いているエントリーを入れてあるので、興味のある方がいるかどうかは分らないが、もしも気になるなら、見ていただければと思う。

 SM話はストイックになりがちなので、多少軽いタッチのコラムも交えて書いてみようと思う。奴隷を飼っていない今だから書ける御主人様の本音などをできるだけわかりやすく、そして正直に。今、奴隷になっている牝や、御主人様を探しているM女なんかには、御主人様の側の気持ちが少しは分かってもらえるかもしれない。ちなみに、私は理系的な思考傾向なので、考えすぎることが多く、そのために、なにやらややこしいことになることも多々ある。そのあたりも笑って読んでもらえれば、幸い。

 メールやコメントなども楽しみにしている。気軽な恋愛話、気楽なSM話から、SMや主従関係のこと、Mであることなどについての悩みや、相談、質問など、真面目なお話まで、どんなことでも、しっかり伺おうと思っている。恥ずかしいとか、こんなことを言っては変に思われるのではないか?とか、考えることもあるかも知れないが、私は、それなりに長くSMや主従関係の世界に居たので、それほど驚くことは無いと思うし、他人と変わっていることでも、変だとは思わないできちんと伺うつもりなので、メールやコメントは、遠慮せずに送ってくださればと思う。

 リンクフリーなので、気に入ったら、好きにリンクしてくださればと思う。言っていただければ、私からもリンクするので、そういう意味でも気軽に声をかけてもらえれば幸い。

 このブログは、私が奴隷と過ごした日々を時系列で綴った続き物の話と、SMに関するちょっとした小話や、SMに対する私の考えや体験、見聞きした面白い話題などを個々に書いた単発物のコラムとが混在している。

 続き物の話は、エントリーの題名に第何話という番号が書いてあり、以下のカテゴリにまとめてある。
 ●最初の奴隷
 ●二匹目の奴隷
 奴隷と私とのストーリーを読みたい場合にはこちらを読んでもらえればと思う。

 単発物のコラムは、以下のカテゴリにまとめてある。
 ●四方山話:1エントリーでひとつの話
 ●四方山話(続き物):複数エントリーでひとつの話
 短い話を気軽に読みたい場合にはこちらを読んでもらえればと思う。

 単発物のコラムの中でも、SMの技術的な話だけは別にしてある。それは、
 ●SM技術
にまとめておいた。技術的なことに興味のある場合には、こちらを読んでもらえればと思う。

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  当ブログ内に書くことは、私が実際にやってみたことや考えたことであって、それが正しいかどうかを完全に検証したわけではない。だから、もしも同じことを試す場合には自己責任で、細心の注意を払って実行して欲しいと思う。SMなので、体への損傷などの可能性もなくはないから。とにかく気をつけて欲しい。そして、このブログ内のことを試して、いかなる不利益が生じたとしても、私、vetは免責されることとする。そのことはしっかりと承知した上で読んでもらいたい。
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