理系Sの牝奴隷には言えない話
元、”御主人様”だったvetのSMに関するいろんな話。
はじめに

 いらっしゃいませ、とでも書くべきだろうか。とにかく、あなたが見に来てくれたことは素直に嬉しい。ありがとう。

 このブログはSM、男女の主従関係に関することを主に取り上げて書いている。なので少しアブノーマルだ。だから、初めてこのブログを訪れた人は、右側の欄の”このブログについて”をまずは読んで、それに同意できた場合のみ、読み進めて欲しい。

 また、このブログ、少々ややこしい構成になっている。そのあたりも説明してあるので、それも理解してから読んでもらえればと思う。説明を読んで問題がなければ、二度目以降からは以下のエントリーを好きなように読んでもらえればそれでOK。

 AVや他の本格的なSM系サイトなどとは、多少違った視点からのSMの世界を知ってもらえれば、幸いだ。特に読者を指定するつもりはないが、御主人様を探しているM女などにはSMの実態を知るということで、参考になるのではないかと思うので、御主人様を選ぶ前に、SMの世界に飛び込む前に読んでもらえれば嬉しく思う。

 私への意見や質問、相談、その他の話などがある場合には、右側の欄の中段あたりにある”管理人、vet宛メール”のところのリンクから、メールフォームにいき、メールを送っていただければと思う。メールフォームは2つ用意してあるが、どちらから送ってくださっても構わない。また、各エントリーのコメント欄に書いてくださってもいいので、気軽に話しかけてくれればと思う。


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理沙と、主従関係を解消し、理沙が幸一のプロポーズを受けることが決まった日から、1週間ほど後だったと思う。

私は幸一から電話をもらった。

幸一は、神妙な声で、

「vet、話をしてもいいか?」

と、最初に聞いてきた。

私は、理沙のことをすぐに忘れたわけではなかったから、幸一と話をすることには、抵抗感があったのだが、それでも、話だけはしようと思った。

幸一とは、理沙のことがあって、もう普通に話をすることはないかもしれないと覚悟したのだが…。

それでも、話があると言われれば、それを聞きたいと思う。

理沙のことを私はこの時も、やっぱり知りたいと思った。

「ああ、いいよ」

「理沙が、プロポーズを受けてくれたよ」

幸一の声は暗かった。理沙のあの時の表情と同じように感じた。

最愛の人との結婚が決まった人間の声とは思えなかった。

二人が結婚することを私は本気で祝ってやれない。

器が小さいのだろうが、それが正直な、その時の私の気持ちだ。

そして、私のそんな気持ちを二人も知っている。

「そうか」

と、返すのがやっとだった。

「なんて言えばいいんだろう…」

幸一が困り果てたように言った。

「俺に聞くな」

「ああ、悪い」

「話は、それだけか?」

本当に、プロポーズを理沙が受けたという報告だけなら、私は、さっさと幸一との会話を終えたかった。

私が辛いというのが一番の理由。そして、幸一にまで、冷静ではない自分で、ぶつかっていってしまいそうだった。

「vet、やっぱり、俺と話をするのは嫌か?」

「嫌というか…。辛い」

「そうか…」

「ああ」

「じゃあ、用件だけ」

「うん」

「理沙の貞操帯の鍵のことなんだが…」

と、幸一が切り出した時、私は、理沙を譲渡された時のことを思い出した。

あの鍵は、理沙の所有権と同じ意味を持つ。

つまり、あれを幸一に返せば、理沙は幸一のものだ。

やはり辛い話だった。

でも、幸一が、理沙の婚約者になった以上、鍵をよこせというのは、当然の要求だった。

胸にそれが突き刺さるような気持ちのなかで、私はできる限り冷静にというか、冷淡に、幸一に答えていた。

「ああ、あれか。もう、お前のものだな。悪かった、気が付かなくて。すぐに送る」

「すまない…。全部、vetから取り上げるようで…」

「理沙が選んだことだ」

「そうだけど…。俺がいない間、お前は、理沙を守ってくれた。それなのに、こんな事して…」

「だから、理沙が選んだんだよ!」

声を荒げていた。やっぱり、冷静な話なんて出来なかった。

「そう、だな…」

「ああ。あとで送っておく。それじゃ」

といって、私は電話を切った。もう、幸一と話すのは、耐えられなかったから。


そして、その次の日のうちに、私は、キーケースから、理沙の貞操帯の鍵を外して、緩衝材のついた封筒に入れ、確実に幸一が受け取るように、書留で送った。

それと一緒に、理沙の部屋の鍵も、そちらは理沙に送った。

その2つの封筒を郵便局のカウンターで、窓口の人に手渡した時、本当に理沙が私のものではなくなったことを、実感した。


理沙は、それから1ヶ月くらいで、東京を離れるのだと言った。

幸一との結婚は、半年以上先の話なのだが、理沙は、務めていた会社の仕事をその1ヶ月で引き継ぎをし、退職することになった。

そして、幸一が事業をしている実家の近くに引っ越して、幸一の会社で、働く事になっていた。

その1ヶ月、私は、理沙と、何度か会った。

もう、私の奴隷ではないから、調教も、セックスも、キスもしなかった。

ただ、一緒に食事をしたり、お茶を飲んだりしていた。

全て、理沙が誘ってきたことだった。

2人の時もあったし、美佳も含めて3人の時もあった。

正直な気持ちを書けば、私にとっては、辛いだけの食事だったのだが…。

理沙は、私と会いたがった。

とにかく、話をしたいと言って。

理沙は、どんな心境だったのかはわからないのだが、その態度や口調は、奴隷だった時と何ら変わらない感じで、明るく話をしていた。

楽しそうに、笑って食事をしていた。

私は、それをただ、聞いていた。

それでも、理沙は良かったのだろうと思う。

ただ、一つだけ、引っかかったのは、理沙が、その時も、私のことを、ずっと”御主人様”と呼び続けたことだ。

それに対して、私は、

「もう、違うだろう」

と、何度か言ったのだが、それでも、理沙は、

「私にとっては、やっぱり、御主人様は御主人様なんです。ご迷惑かもしれませんけれど…。一生、そう思っているように思います」

理沙が、何を考えているのか、その時はわからなかった。

でも、後から、思ったのは、理沙は私のことを、そういう形で、心にしまったのだなということだ。

例えば、誰かと結婚するとしても、それまでの友人は”友人”だし、家族は”家族”だし、先輩は”先輩”…。

自分にとっての”誰か”との関係というのは、そういうものなのだと思う。

結婚して変わるのは、”婚約者”が”夫”になるのと、夫の家族が、他人では無くなることくらい。

理沙の中の識別カテゴリとして、私は”御主人様”のままになるようなのだ。

”友人”にもならないし、かと言って”赤の他人”にもできない。

ある意味、中途半端な存在だったのだろう。

そんな私を、主従関係がなくなったのに、理沙は、”御主人様”として、認識することにしたのだと思う。

この時は、とても違和感のあることではあったのだ。

不思議でもあった。

でも、理沙が、そう思いたいのであれば、それでいいのかもしれないと、本当にかなり後になってから、私も思えた。

テーマ:主従関係 - ジャンル:アダルト















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このブログについて

著者:vet

 ※このブログには、エロ動画やエロ画像、官能小説のようなものは一切無いが、内容が内容なので、SMや主従関係という、恋愛の形に不快感を覚える人、違う世界の話だと思う人などはすぐにブラウザを閉じて、このブログのことは忘れるように。

 私は以前、牝奴隷を飼っていた元”御主人様”。でも、今は飼っていない。奴隷を手放した経緯とか、過去の奴隷の話、そのときの気持ち、奴隷への想い、今だから考えられること、言えること。書きたいことを書きたいままに綴るブログ。
 また、今、これを書いている私の現状について、ご質問を頂くことが結構あるので、それについては、
 ◆私について
というカテゴリの中に、”現状の私”というエントリーにして書いておいた。このカテゴリには、私自身のこと(私の好みや、調教の方針など)をメインに書いているエントリーを入れてあるので、興味のある方がいるかどうかは分らないが、もしも気になるなら、見ていただければと思う。

 SM話はストイックになりがちなので、多少軽いタッチのコラムも交えて書いてみようと思う。奴隷を飼っていない今だから書ける御主人様の本音などをできるだけわかりやすく、そして正直に。今、奴隷になっている牝や、御主人様を探しているM女なんかには、御主人様の側の気持ちが少しは分かってもらえるかもしれない。ちなみに、私は理系的な思考傾向なので、考えすぎることが多く、そのために、なにやらややこしいことになることも多々ある。そのあたりも笑って読んでもらえれば、幸い。

 メールやコメントなども楽しみにしている。気軽な恋愛話、気楽なSM話から、SMや主従関係のこと、Mであることなどについての悩みや、相談、質問など、真面目なお話まで、どんなことでも、しっかり伺おうと思っている。恥ずかしいとか、こんなことを言っては変に思われるのではないか?とか、考えることもあるかも知れないが、私は、それなりに長くSMや主従関係の世界に居たので、それほど驚くことは無いと思うし、他人と変わっていることでも、変だとは思わないできちんと伺うつもりなので、メールやコメントは、遠慮せずに送ってくださればと思う。

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